07/08/22 13:38:59 WDC36DFq0
オシム監督が、試合前日の朝から異例の「討論会」を繰り広げた。
舞台はいつもと変わらない午前中のミーティング。選手の前には、
カメルーンの布陣が記された白いボード。だが、ここからの様子がおかしかった。
通常、置かれている日本選手の配置や動き方の説明がない。指揮官は突然、こう切り出した。
オシム監督「きょうは選手の意見を聞こう。
監督、コーチの話を一方的に聞くのが日本の習慣になっているが、それは良くないと思う」
いきなり挙手を求められ、面食らったのは選手たちだ。
最初は誰も手を挙げず、笑いが起きた。その後、鈴木は全員の前で意見を求められ、中沢、闘莉王、阿部の守備陣は意見交換が盛んなイングランドの練習に参加するよう勧められた。
さらにオシム監督は続けた。
「相手が3トップの場合、サイドの選手も守備が要求される。だが攻撃も必要。
浦和でなぜ相馬でなく、平川が左サイドで使われるのか。それは上下の往復ができるからだ」
あまりに具体的な内容に、佐藤は「こんなのは初めて。
監督と選手の(意見の)すり合わせが出来て良かった」と話した。
この日は公式練習も通常より30分長い1時間半を費やすなど、何もかもが異例づくしだった。
これも、オシム監督の意気込みの表れだ。
カメルーンに勝てば、国際Aマッチで区切りの10勝目を飾る。
17戦目でのスピード到達は、J発足の92年以降ではオフト元監督と並ぶ最速記録タイ。
しかも、オフト政権は到達までに海外クラブと8戦はさんでおり、事実上のNo・1となる。
相手は「不屈のライオン」の異名を持つFIFAランク15位の強豪。もちろん不足はない。
[ 2007年08月22日付 スポニチ紙面記事 ]