07/06/30 16:11:48 kBX8AC8y0
「萌の朱雀」
過疎をテーマとした作品で、冒頭の子供たちがかくれんぼをして遊ぶ
にぎやかな情景と、交通手段を奪われて活力が失われる対比がよくできている。
住民の足として地域を支えてきた軽トラは人のつながりを断ち切り地域外へ
大切な人を送り出す象徴として生きている。
お父さんが自殺した理由を探したが、見つからない。
頭で納得して理解するものでないだろう。これまでに起こった全てが、
どんな理屈付けをしても変えようが無い現実なのだから。
過疎地域を襲った時代の波が、地域の活力と家族関係を奪っている。
元気を無くしてしまう男性たちに比べて、女性たちは強く現実に対応して
生きようとしている。男として感じたのは、変化の激しい時代には、
女性の意見を仰いで、まずは新しい環境になれることが大切かもしれない。
この映画が教えてくれたものは、まずは現実とは何か、生きるとは何かを、
初めから頭で考えるのでなく素直に見つめなさいということだ。