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六大学野球の早慶戦が行われた神宮球場周辺は２日早朝からお祭り騒ぎとなった。
“ハンカチ王子”こと早大・斎藤佑樹投手（１８）目当てのファンが集結。早大が敗れ、
登板のチャンスこそなかったものの、スタンドの内外で「佑ちゃ～ん」と黄色い声援が飛び交った。
優勝を懸けた３日の試合での登板が確実視されており、ハンカチフィーバーはさらに盛り上がりそうだ。
“学生野球の聖地”が、普段の応援では見られない年配女性にジャックされた。
午前１０時１３分、斎藤投手ら早大ナインを乗せたバスが神宮球場に到着。
カメラ付き携帯電話や双眼鏡を構えた熱烈なファンの人垣からは「キャー！」と悲鳴にも似た声援が上がった。
早朝５時から並んだ静岡県の主婦（５７）は、昨夏は甲子園に駆け付けたと“古参”のファン。
ブルーのハンカチを結んだ右手で、デジタルカメラのシャッターを押し続けた。
早大の試合は既に５試合観戦。もちろん、３日も応援する予定で「ドキドキして眠れなさそう。
朝早くから球場に来ます」と早くも興奮気味だ。
東京都葛飾区の主婦（５８）は当日券を手に入れるため、午前４時に球場へと駆け付けた。
「始発では間に合わないかもしれない」と、球場近くのビジネスホテルで一夜を明かした。
「佑ちゃんが優勝投手になることだけを考えている。この早慶戦は私にとって今年一番のイベントです」
ライバル慶大の応援席にもハンカチ王子ファンは多い。慶大野球部の友人を通じて
プレミアチケットを入手した神奈川県大和市の大学生小野桃江さん（２１）も２日に引き続いて３日も観戦する。
小野さんは「慶応の学生席だけど、ハンカチ王子は好きだから個人的に応援します」と複雑な胸中を告白した。
ただ、登板が持ち越されたことで、肩を落とすファンも。早大キャンパスの近くに住む
東京都新宿区の佐藤千枝子さん（７１）は、娘の厚子さん（２８）と親子で応援。
「３回目も来ているのに、１度も投げているところを見ていない。試合展開次第では
投げるかもしれないと聞いていたのに…。３日は予定があって来られないので残念です」と悔しがっていた。
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