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「クールビューティー」という言葉が昨年はやった。
フィギュアスケートの荒川静香選手に冠せられた言葉だが、
男にだってクールビューティーはいる。
NHKの正午と午後6時のニュースに登場する彼である。
目ざといおばさまたちは、ずいぶん前から彼に注目していたようで、
「麿(まろ)さま」と呼んでいるらしい。
気を悪くしないでほしいが、筆者が初めて彼を見たときの感想は
「腹話術の人形のようなアナウンサーだな」。
しばらくして彼のすごさに気が付いた。
ニュースを読むときに、彼は自意識をまったく感じさせないのである。
これは人間国宝ものだと思った。
極論すれば現代日本は「オレがオレが」「ワタシがワタシが」という自意識過剰の人間ばかり。
プロのアナウンサーといえども、ニュース原稿を読むときに身に付いてしまった
自意識を完全に消し去ることができない。
始末の悪いことに、いつのころからか、報道バラエティーという分野が確立され、
そこに出演するアナウンサーはキャスターと名を変えて、自意識丸出しのしゃべりを
するようになった。そう奨励されているのだろう。
一度自意識を解放する悦楽を覚えてしまったが最後、通常のニュース番組で、
いくら自意識を抑制しようとしたってそれは無理。
自意識の漏れること漏れること。鬱陶(うっとう)しくてたまらない。
それに比べて彼の語りのクールなこと!
NHKにぜひお願いしたい。
彼を娯楽番組の司会やキャスターに起用しないでくれませんか。
願わくば、彼がアナウンサー界初の人間国宝となれるよう、そのキャリアプランを考えてほしい。
(桑原聡)
(2007/04/30 10:45)
URLリンク(www.sankei.co.jp)
登坂淳一
URLリンク(www.nhk.or.jp)