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「やっぱ役者は変人だ」
マネジャーがよくこぼす言葉だ。歌手やお笑い芸人にも変わり者はたくさんいるが、俳優にはかなわない。
彼らが特別な存在だなと痛感させられるのは“泣き”のシーンだ。数年前、京都で時代劇の撮影に参加したときのこと。
ある50代の大物俳優が共演者と一緒にゲラゲラ笑いながら昼食を取っていた。
彼のずっこけ話に現場は爆笑の連続となった。
やがて昼休みは終わり、撮影が再開。次の撮影は男と男の友情が高まる見せ場。
いままで大笑いしていたのに大丈夫かなと思ってみていたら、なんと彼はカメラの前に立ち、
セリフをしゃべりつつ、涙をはらはらと流したではないか。私は「へぇ~」と舌を巻いた。
どんな状況でも泣ける。これは女の専売特許だが、男の役者の特技でもある。
いつでも泣けるかどうかで役者の実力が決まるといっていい。
要するに上手な役者の中には“女の部分”が存在しているのだ。これはべつにホモという意味ではない。
当たり前だが、役者は他人を演じるのが仕事だ。自分以外の誰かになりきり、怒ったり、
泣いたり、セックスしたりする。そうした作業は並大抵の神経ではできない。
(中略)
そういえば、86年4月に亡くなった岡田有希子にも同じような話がある。
死の数カ月前に出演したドラマ「禁じられたマリコ」。ここで彼女は極度の恐怖やストレスを感じると
ポルターガイスト現象を起こす少女マリコを演じた。目を吊り上げてカメラをにらむ有希子。
のちに彼女の関係者は「あの表情は有希子が実際に錯乱状態になったときと同じだった」と語ったという。
有希子もまた、ドラマにのめりこみすぎて心の病にかかったのではないか。私はこの20年間そう考えている。
【2007年2月17日掲載記事】
[ 2007年2月20日10時00分 ]
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写真:岡田有希子
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