07/10/29 22:59:18
フランスの出版社が仏語版「源氏物語」をこのほど刊行し、29日、京都府宇治市に寄贈した。
物語の場面などが描かれた源氏絵520点をカラーで挿し絵として掲載した「美術書」とも言える
豪華本で、手に取った久保田勇市長は「素晴らしい」を連発していた。
ディアンヌ・ドゥ・セリエ出版(パリ)が1999年末から7年半かけて制作した。挿し絵の源氏絵は、
京都国立博物館(京都市)や石山寺(大津市)のほか、米国など国内外の施設、収集家から
掲載許可を取り、出版にこぎつけた。
本は3冊組。源氏物語全五十四帖の仏語訳に、12世紀から17世紀に制作された源氏絵を
カラーで配し、物語のロマンも伝えている。フランス人が理解しやすいよう、人物相関図などを
収録した別冊も添えた。
この日はセリエ社長と編集者ら出版社の5人が市役所を訪れ、久保田市長に仏語版2セットを
手渡した。宇治十帖が収録されている3巻目を手に市長が「(来年の源氏物語)千年紀への
最大のはなむけ」と喜ぶと、社長も「物語に値する本にと、取り組んできました」と笑顔で応えて
いた。
本は横29センチ、縦27センチで、3冊計1256ページ、現地価格は480ユーロ。
3000部出版し、京都市内を含む国内の一部洋書店でも取り寄せなどで購入できる。
源氏物語ミュージアム(宇治市宇治)でも閲覧できる。
出版社のホームページ(日本語ぺージあり)は、URLリンク(www.editionsdianedeselliers.com)
Kyoto Shimbun 2007年10月29日(月)
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
画像:色鮮やかな仏語版「源氏物語」を久保田宇治市長(左)に見せるセリエ社長(右)=宇治市宇治・宇治市役所
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