07/05/28 12:49:53
アメリカの国民食ハンバーガーは、日本ではすっかりファストフードの代表だが、
東京・五反田にある「7025フランクリン・アベニュー」のハンバーガーを食べれば、
まったくの“別物”であることを実感する。
ハンバーガーレストランの老舗。17年前、大使館宿舎として使われていた瀟洒
(しょうしゃ)な建物を改装し、オーナーシェフの松本幸三さんが開いた。
欧州風の落ち着いた店内では、近くの外資系企業のビジネスマン、セレブ風の婦人、
女子大生、カップルらが、ナイフとフォークを使って本場仕込みのハンバーガーを、
ほおを緩ませながら口に運ぶ。
「開店したときから、メニューも料金も、ほとんど変わってないんだよね」
松本さんは、「いまだに100点満点のメニューがない。だから、新しいメニューなんて
考えられない」と言い切る。味には厳しい。
その中で「最高で90点のでき」という自慢の逸品が「マッシュルームバーガー」。
松本さんが創作した、米国にはないオリジナル料理だ。
マッシュルームは福島県の農家から1日おきに届けられ、生でかじってもおいしい新鮮な
もの。これを1つのバーガーに10個以上使う。
ナイフとフォークを使って口の中にほおばると、ジューシーな肉のうまみが広がる。
脂肪は8%とおいしさを保つために、ぎりぎりまで低く抑えているため、脂っこさは感じ
ない。肉汁とガーリックバターでソテーしたマッシュルームの煮汁がバンズに、ほどよく
染み込んでいる。
パティに使用する肉は豪州産のもも肉に、入手が難しい神戸牛の背脂だけを配合して
こねる。肉の部位によって、仕入れ業者を替えるというこだわりようだ。納得のいくもの
を探しているうちに、食材の仕入れ先は全部で50カ所へと増えた。
「常にいいものを探して切り替えているので、味は以前より良くなっているはず」
このバーガーの値段は950円から。マッシュルームの原価だけでも800円ほどしてしまう
らしい。採算にのるのか心配になってしまうが、「おいしいと喜んでもらえれば、
うれしい。店が赤字にならなければいいよ」と笑顔をみせる。
松本さんにとって「世界一のハンバーガー」に出合ったのは、レストランの企画運営の
仕事のため1980年から5年間、米ロサンゼルスに駐在していた時期だった。
滞在していたのは30室ほどの小さなホテル。近くの劇場に出演する役者たちも大勢宿泊
していた。
ある日、ホテル内のプールサイドでバーベキューパーティーが開かれているところを
部屋から眺めていると「食べにこいよ」と呼ばれた。
そして、500gはあろうかという大きなハンバーガーを手渡された。あまりの大きさに
食い気もうせたが、勧められるままにかぶりついたら、その味に驚いた。
「こんなおいしいものは今まで食べたことがない」と感激した。
さっそく翌週に作り方を教えてもらったが、何も混ぜずに挽肉をこねるだけのいたって
シンプルなものだった。
続きます。ソースは
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みずみずしく芳醇な味わいのマッシュルームがたっぷり入った逸品
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