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日本の女子サッカー代表チーム「なでしこJAPAN」が、17日に杭州(中国)で行われた
女子W杯1次リーグA組ドイツ戦で、観客からブーイングを受けたにもかかわらず、試合後に
「謝謝」(ありがとう)と中国への感謝を表した横断幕を掲げたことが、中国内で論争に
発展している。「勇気に感動した。見習うべきだ」と称賛する声と「過去の侵略を認めない
日本の宣伝活動に感動するなど中国の恥だ」と反発する声がメディアも巻き込んで交錯。
08年の北京五輪に向け、中国では観客のマナー向上が課題となっており、今後も騒動は
広がりそうだ。
日本チームが横断幕を掲げたのは、17日に杭州で行われた女子W杯のドイツ戦。ドイツ・
サポーターを装った圧倒的多数の中国人観客からブーイングを浴びる中、0―2で敗れたが、
選手は試合後に観客席前で整列。「ARIGATO 謝謝 CHINA」と書かれた横断幕を広げ、
深々とおじぎした。
翌18日、四川省の成都商報(電子版)が写真付きで伝えると、話題は全国に飛び火し、
主要サイトには「最大の敗者は日本選手ではなく(マナーの悪い)観客だ」(中国網)と反省を
促す書き込みが。しかし「日本に手心を加えるな」「ブーイングは当然」との反論も相次ぎ、
一部ではネット上でののしり合いも起きているという。
こうした中で20日付の週刊紙「国際先駆導報」は、日中の歴史問題の重要性を認めつつも
「中国には未来志向で健康的な大国意識が必要」と強調。歴史問題をスポーツに絡める
態度をやんわりといさめた。
中国では2004年のサッカーのアジア・カップで、日本チームに激しいバッシングが
巻き起こった経緯がある。日本対中国の決勝では、6万人のブーイングが国歌斉唱の
ときから鳴り響いた。日本が勝利を収めた後も、怒った中国人群衆が会場周辺で騒ぎを
起こしている。
こうした背景を受けて、08年に行われる北京五輪に向けて中国では、観客のマナー向上が
最大の課題となっていた。北京五輪組織委や北京市では、スポーツ観戦のマナー向上の
活動を展開している。日本女子サッカーチームの行動は、感動か、恥か、今後も論争は
続きそうだ。
ソース:スポーツ報知
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