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気象庁が過去に津波被害に遭った岩手県宮古市と、東海地震が予想される静岡市の
住民を対象に実施したアンケートで、前兆なしに津波が来る「押し波」の可能性も極めて
高いのに「大津波の前には必ず海の水が引く(引き波)」と思っている人が75%に上る
ことが10日、分かった。2004年のスマトラ沖地震では実際に、インドなどで「押し波」に
よる大きな被害が出ており、今回のアンケート結果は津波に関する誤った常識が定着し
ている恐れがあることを示すもので、専門家は「誤った知識は危険。防災教育の強化が
必要だ」としている。
気象庁によると、津波の発生メカニズムについて「よく知っている」「ある程度知っている」
とした回答は78%。「海岸で強い揺れを感じたら、津波警報を待たず避難が必要」の認知
度も80%だったが、津波に前兆があるかどうかや到達時間などについては誤った理解
が多かった。
津波の前はほとんど揺れなかったり、1960年のチリ地震津波など遠隔地地震によるもの
も多いのに「津波前には必ず大きな地震の揺れを感じる」と思っている人が42%。地震から
津波が来るまでの時間は、数分だった南海地震(昭和21年)など短い例もあるのに「必ず20
~30分余裕がある」と思っている人が36%に達した。
昨年11月に北海道に空振りの津波警報が出た直後の調査のため、津波情報に対する
満足度は台風や地震情報に比べて低く、静岡市では「満足」(「やや満足」を含む)が76%
(台風95%、地震90%)、宮古市では89%(台風94%、地震91%)だった。
アンケートは、気象庁が継続調査している地域などを対象に防災情報の満足度などを
調べた。津波関係は宮古、静岡両市で計1000人を対象にし、399人が答えた。
ソース:産経新聞
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