07/02/24 09:11:09 0
【書評】『韓vs日「偽史ワールド」』水野俊平著
(画像)
URLリンク(www.iza.ne.jp)
■発生から変容を丁寧に追う
まずはカバーをごらん頂きたい。写楽が描いた侍が朝鮮服を着ている。
何とも奇妙だが、実は「写楽はスパイとして日本に送り込まれた朝鮮の画家・金弘道だった」という説の本が
韓国で出版され(日本でも翻訳本が出た)、映画化の話まで進んだのだ。まさに偽史誕生である。
日韓の間にはこのような偽史があふれている。
いわく「日本は大百済帝国の植民地だった」「天皇の起源は百済王室」「高天原は韓国にあった」
「さむらいの語源は韓国語」等々。
著者はこれらの偽史の発生から変容していく様を丁寧に追う。中には日本発の偽史もある。
こうしてみていくと偽史には法則があることがわかる。
自らの偽史は「歴史の新発見、再評価」で、他者の歴史認識は「捏造(ねつぞう)、歪曲(わいきょく)」に思える
▽偽史は何度もよみがえり、暴走し、奇妙奇天烈な結果を招く
▽日韓友好は偽史を生みやすい
▽韓国では大マスコミも偽史にイチコロである
▽韓国人の偽史を批判すると、日本人の場合より大反発を招く--。
著者の水野俊平氏は韓国の大学で先生をしていて、よくテレビにも出ていたので「韓国で最も有名な日本人」と言われた。
しかし、前著『韓国人の日本偽史』(「野平俊水」名義)が韓国のネットで「韓国人にわからぬよう筆名を使い、
日本で韓国を誹謗(ひぼう)中傷する本を出版した」と事実無根の大批判を受けた。
これも“偽史”なのだが、なんとネット世論におもねった大学は水野氏を解雇してしまった。
こうした圧力にも屈せず発表したのが、この本である。嫌韓派にもアンチ嫌韓派にも目からウロコだ。
それにしても人間とは厄介な生き物だ。(小学館・1365円)
小学館出版局 佐藤幸一
ソース:iza
URLリンク(www.iza.ne.jp)