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究極のリモコン:考えるだけで作動 脳内の血流量を測定
身体の運動機能を完全に失った難病患者でも、頭の中でしたいことを考えれば
テレビのチャンネルも変えられる--。日立製作所基礎研究所がこんなシステムの
基礎技術の開発に成功した。人の思考に伴う脳内の血流量の微妙な変化をコン
ピューターで測定し、その信号をネットワークで電子機器に送る仕組みで、将来は
電動ベッドや車イスなどの福祉機器への応用も検討している。【江口一】
このシステムは、人体に安全な近赤外光線を頭皮上から照射し、思考によって
脳内の血流がどこでどの程度、変化するか画像化できる脳機能測定法「光トポグラフィ」
がベース。専用のキャップ(帽子)状の血流測定器を人にかぶせて脳活動の状態を
測定する。05年には、病状が進行した難病のALS(筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症)
患者が「はい」「いいえ」の意思表示ができる装置が実用化されている。
日立基礎研の研究チームはこの装置をさらに発展させ、06年秋には小型列車模型を
使って、人が動かなくても暗算や暗唱をすれば列車が動き、やめれば止まる実験を成功
させた。暗算の際に脳内で「前頭前野」が活発に働くことに着目し、「光トポグラフィ」で
その部分の血流量の変化を測定。電圧信号に変換し、暗算を「やる」「やらない」で模型
列車の電源のオンとオフを切り替えられるようにした。
思考だけでテレビなど電子機器を動かす技術はこれをさらに応用・発展させるもの。
将来的にはテレビのスイッチをオン・オフさせるだけでなく、見たいチャンネルに切り替え
られるようにしたい考えだ。開発担当の小泉英明フェローは「リモコンは今後1、2年で
試作機を作りたい。脳科学の成果を、人に優しいIT(情報技術)機器として結実させたい」
と話している。
MSN毎日インタラクティブ
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