07/12/02 08:37:26
原材料の高騰による食品などの身の回りの生活用品の値上げはこれからが本番だ。
対象品目は、値上げしても売り上げへの影響が比較的少ない必需品から、
影響が大きいビールや菓子などの嗜好品（しこうひん）にも拡大してきた。
コスト削減や容量減などによる対応がいよいよ限界に達してきたことに加え、
“追随”の形で値上げが雪崩現象を起こしている。
これに対し、流通大手は値上げ拒否や店頭価格への転嫁抑制のほか、
イオンなどがプライベートブランド（ＰＢ）の値下げに踏み切るなど対決姿勢を強めており、
一定の“激変緩和”の役割を果たしている。
アサヒビールは３０日、麦芽などの原材料価格や包装材の高騰で
来年３月からビール類の卸売価格を引き上げると発表した。
２月に値上げするキリンビールに続く２社目。
店頭価格に転嫁された場合、６～１０円程度値上がりする。
アサヒの荻田伍（ひとし）社長は「企業努力が限界に達している」と説明している。
内容量を減らして価格を据え置く「実質値上げ」で対応してきた菓子業界も耐えきれず、
森永製菓は「チョコボール」などの値上げに踏み切る。
海外の乳原料の高騰で、大幅なコスト増に見舞われている乳業業界もヨーグルトなどの
値上げを決めたが、今後はすでに中国やアジアなど世界的に値上がりしている牛乳にも
波及するとみられている。
コーヒー豆の高騰が続く缶コーヒーや飼料高騰による精肉など、まだまだ“予備軍”が控える。
原材料の大半を輸入大豆に依存する豆腐、みそなどの加工メーカーも悲鳴をあげる。
中小企業が多く、「地方企業の死活問題に発展しかねない」（業界団体）と危機感を募らせている。
原油を含む原材料費の高騰は、中国やインドなど新興国の消費拡大による需給の逼迫
（ひっぱく）に加え、米サブプライム（高金利型）住宅ローン問題を契機に資源や穀物相場に
資金が流れこんでいることも影響している。
市場でも「当面は右肩あがりで価格高騰が続く」（大手商社）との予想が大勢だ。
ただ、イオンなどの巨大流通の価格支配力が高まっており、
「値上げの浸透は緩やかなペースにとどまる」（第一生命経済研究所）との見方もある。
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今後予定されている生活用品の値上げ
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