07/11/06 00:51:20
先日、国際航空輸送会社から次のような内容のファックスが、私のオフィスに届きました。
お客様各位
貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
ご存知のとおり、フランス産ワイン「ボジョレヌーヴォー」が11月15日(木)午前零時より解禁になります。
例年通り大量のボジョレヌーヴォーがヨーロッパから日本に航空貨物にて輸入される予定で、
11月9日頃から14日頃にかけてピークを迎えると予想されます。
この期間は各航空会社が一般貨物の受付を停止することにより荷動きに影響が出ることが予想されますので、ご注意ください。
ボジョレヌーヴォーの解禁日である11月の第3木曜日(今年は11月15日)を控えたこの時期、
ヨーロッパから日本への航空貨物便はワイン輸入業者による予約で満杯。
一般の輸入業者が緊急に必要な商品を航空便で輸入しようとしても、なかなか空輸スペースが取れない状態です。
航空便を使って輸入することが多い宝飾品、生鮮食料品、高額商品、機械部品、時計、アパレルなどの業界では、
ボジョレヌーヴォー騒ぎのトバッチリを受け、本来の輸入業務を一時的にストップする業者が続出しています。
2006年には10年前の20倍近い史上最高の約1,100万本(96万ケース)を輸入し、
世界最大のボジョレヌーヴォー消費国である日本は、
第2位ドイツの320万本、第3位米国の280万本を大きく引き離し、
「ボジョレヌーヴォー狂騒国」の様相を呈しています。
日本での小売価格が平均3,000円として、
小売価格換算で総額300億円以上の大量のボジョレヌーヴォーの輸入から販売までが、
1週間という極めて短期間のうちにおこなわれてしまうのですから驚きです。
平均的なボジョレヌーヴォーの現地出荷価格は1本約3~5ユーロ(約500~800円)程度といわれていますが、
1本あたり1キロ以上の重さのワインボトルを解禁日に間に合わせるために高コストの航空便で輸入するのですから、
日本での店頭価格は大変割高になります。
それほど割高だと分かっていても、
日本の消費者がこれほどボジョレヌーヴォーに熱狂する理由は何なのでしょうか。
「初物好き」「フランス産品への憧れ」など、いろいろな原因が考えられますが、
やはり根本的な理由としては日本人独特のブランド志向や消費行動が大きいと感じます。
日本でボジョレヌーヴォーが成功した主な原因は、
フランスのワイン輸出業界と日本のワイン輸入業者が日本市場の特性をよく研究し、
次のような巧みなマーケティング手法を採用した結果だと考えられます。
>>2に続く
ソース:日経ベンチャー online
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