07/11/03 17:39:04 pnk1/cNU
サムスンはエレクトロニクス業界におけるあらゆる費用逓減産業の市場に進出しようとしている
DRAM
1990年代には半導体メモリ工場の投資額は一棟当たり1,000億円規模とされていたが
急速な市場の拡大と技術の急速な進歩により、現在ではかつての数倍の資金が必要と
されている。つまり、この業界は活発なイノベーション競争と「大型投資-コスト削減」
言い換えればスピードと規模が鍵を握る「費用逓減産業」という特殊な市場構造である
ことが、巨額投資を踏み切らせた最大の要因である。
シェア上位企業しか利益を出せない半導体市場で、かつて隆盛を誇った日本企業は
韓国サムスン電子や台湾などのメーカーの追随を許し、撤退を余儀なくされた。エルピーダは
NECと日立製作所のDRAM事業を母体に1999年に設立された日本唯一のDRAM
メーカーであるが、厳しい市場環境の中2004年度にようやく黒字に転換するなど、不安定な
DRAM市況に大きく影響されている。
今回の大英断は、業界トップのサムスン電子への宣戦布告であり、日本メーカーによる
覇権奪回への巻き返しともいえる
URLリンク(www.jmrlsi.co.jp)
フラッシュメモリ
1990年代初頭のNAND型の黎明期には開発した東芝が市場をリードし、韓国・サムスン電子は
東芝のセカンドソースとして技術供与を受ける立場にあった。ところが、NAND型が主流となった
現在、世界シェアはサムスン50.2%、東芝25.1%と立場がすっかり逆転してしまった。
NAND型フラッシュメモリーは典型的な費用逓減産業である。費用逓減産業では、相手に先んじて
設備投資し、生産能力で上回れば、累積生産効果により、コスト優位に立てる。携帯電話やDRAMで
稼いだ豊富な資金力をバックに持続的な設備投資を続け、生産能力で圧倒的な優位を築くサムスンに
東芝が対抗する術はないのだろうか。
URLリンク(www.nifty.com)
薄型パネル
費用逓減産業である薄型パネルでは、企業間の熾烈な大型投資が展開されている。
この投資競争についてゆけなくなった富士通が事実上ディスプレー部品事業から
撤退することとなった。大型投資にはそれだけの資源が必要となりシェアの低い
企業は必然的に淘汰されていく。液晶では圧倒的なシェア優位性を持つシャープは
富士通の液晶子会社を傘下に収めることで、資金力で優位な海外勢に技術で対抗する。
URLリンク(www.jmrlsi.co.jp)
他携帯、PCディスプレイ、プリンター そのうちデジカメも食われる