07/10/26 07:15:54
出資者の元本割れが相次いでいる林野庁の｢緑のオーナー｣制度について、農林水産省は、
募集の段階で必要な説明は行われていたとして、出資者に対し損失の補てんをしない方針を
決めました。
｢緑のオーナー｣制度は、林野庁が一般から幅広く集めた資金を元に国有林で杉などを育て、
成長した木を販売して収益を分け合うもので、これまで延べ8万人からおよそ500億円を集め
ましたが、実際の販売額が出資額を下回って元本割れとなるケースが相次ぎ、出資者からは
｢元本割れのおそれがあるという説明は受けなかった｣という批判が出ていました。
この問題について、農林水産省は、募集の段階での説明が十分だったかなどについて内部で
調査した結果、出資者を募るパンフレットでは平成5年の上半期の募集まで元本割れのおそれに
ついて記載していませんでしたが、出資者に対して制度の仕組みに関する必要な説明は行って
いたとしています。
そのうえで、募集時の説明で契約は販売して得た収益を出資額に応じて分配するとされ、
元本を保証する内容にはなっていないとして国の責任を否定し、出資者に対して損失の補てんを
しない方針を決めました。
農林水産省では、こうした対応方針について26日発表することにしています。これについて、
緑のオーナーに出資し、200万円近い損失を被った大阪・枚方市の森岡和生さんは｢19年前に出資
したとき、元本割れのリスクに関する説明は一切なかった。国は出資者に迷惑をかけておきながら
反省する考えがまったくないことがわかり、強い憤りを感じている｣と話しています。
▽News Source NHK ONLINE 2007年10月26日05時05分
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