07/10/20 15:26:04
民間の人材サービス会社の調査によると、2007年新卒入社組のうち40%以上がすでに「会社を辞め
たい」と思っている、という。07年の新卒者は「頑張り屋」で、「早く成長したい」気持ちはある。
でも、会社に自分を成長させてくれる上司や先輩がいない、となると早く見切りをつける、ということらし
い。ただ、転職しても、その会社に社員を育成する環境があるとは限らないため、結局転職を繰り返す、
という危惧も出ている。
「もともと辞めるつもりで入社した」も40.3%
新入社員の4割が、もう「辞めたい」?(写真はイメージ) 調査したのは人材サービス会社のシェイク。
07年9月に「入社半年後実態調査」をインターネットアンケートで実施。07年4月に入社して半年が経っ
た社員409人(男性206人、女性203人)から回答を得た。それによると、新入社員の71.6%が「どこでも
通用するような価値の高い人材になる」と答えたものの、59.4%の社員が自分の将来に不安を感じて
いて、「入社半年で会社を辞めたいと思った」人は43.5%いた。その理由は、「仕事を通じて成長してい
るという実感をもてていない」が51.9%、「やりたい仕事ができない」が48.1%、「上司の指示、指導方法
が不満」40.4%という順だった。また、「もともと辞めるつもりで入社した」という人が40.3%もいた。
中略
「なるべく安定した会社に所属する」という人は16.9%しかいない。つまりサバイバルを生き抜くという意
識が強くなっている、というわけだ。そのために「早く成長したい」。しかし、今の会社では難しいから退職
を考える。
同社の担当者は、「会社で、新入社員を育成する体制が崩れてしまっているから、新入社員は育たな
いし、新入社員は不安になり、焦り、辞めていく、という流れなんです」と解説した。
新入社員「成長」させるマネージャーがいない
新入社員を育成する体制が崩れてしまったのは、リストラで会社の人材が細り、じっくりと仕事を教えら
れなくなっているためだ。また、一気に社員を増やした会社では、育成経験のないマネージャーがたくさん
の部下を抱えるようになり、それが影響している。さらに、成果主義での弊害で、プレイングマネージャー
が増え、部下の育成を会社があまり評価しないことなどが原因としている。今回のアンケートでも、上司
に対して「指示が不明確で、何をしたらよいかわからない」と答えた人が46.2%いた。
「こんな上司の元では成長できない」と転職したものの、転職先も似たような状況という可能性もある。
同社担当者はこう言う。
「仕事に対して前向きな頑張り屋である一方で、『会社を辞めても食べていける』という意識も強い」
つまり、甘さもあるわけで、行き着く先はフリーターという可能性も高い。同社ではこんなふうに企業や新
入社員に話しているのだという。
「会社側は改めて人材育成能力のあるマネージャーを置き、新入社員はそのマネージャーの経験に学べ
るようにする必要があります。一方、新入社員は与えられた仕事が気に入らなくても、そこに仕事の意味
や価値を見出すような努力をしてほしい」
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