07/10/15 07:10:56
≪高い、不便…沿線活性化苦戦≫
空と街をつなげたい-。今、多くの地方都市が鉄道やバスを活用した「主要駅-空港間の
アクセス改善」に取り組んでいる。空港の利便性を高め、観光客誘致や地域経済の活性化を
図るのが狙いだ。JR仙台駅と仙台空港を結ぶ「仙台空港アクセス鉄道」もその一環。しかし、
開通後半年間の利用者数は当初の目標(1日1万人)を下回る1日7600人と、今ひとつ元気がない。
背景を探った。(渡部一実)
アクセス鉄道は今年3月、「仙台駅-仙台空港が最短17分」をうたい文句に、鳴り物入りで開通。
同区間を路線バスやタクシーで移動すれば約40分かかるというから、確かに時間短縮効果は大きい。
運営するのは宮城県、仙台市、JR東日本などが出資する第三セクター「仙台空港鉄道」
(同県名取市)。コンセプトは「空港-駅のスムーズな接続」と「沿線市街地、商業地の活性化」の
2本立てだ。つまり、駅、空港の利用者に加え、もともと沿線に住む通勤・通学客、買い物客
などの利用も見込む。
開通前、仙台空港駅の需要予測は、空港利用者の1日4000人に加え、通勤・通学、買い物客らが
1900人で合計5900人。だが、実際には、空港関係の利用者は1日3900人で目標に近づいたものの、
通勤・通学客は目標の1割にも満たないわずか150人にとどまる。
同社の担当者や県関係者の話を総合すると、伸び悩みの要因は2つ。住宅地から鉄道駅への
交通アクセスの悪さと、高運賃だ。
仙台空港周辺には名取、岩沼両市の住宅地、工業団地が点在するが、いずれも駅まで直接行ける
バスは走っていない。
同社も開通前からこの“弱点”を把握しており、自宅から駅まで乗用車で行き、駅で鉄道に
乗り換える「パーク・アンド・ライド方式」の導入を検討した。しかし、空港駅周辺には国有地が
多く、駐車場を確保できなかったという。
そして運賃。片道で仙台駅-空港駅間は630円、住宅地の多い名取駅-空港駅間は400円。
空港駅を利用する通勤客約600人にアンケートしたところ、大半が「高い」と回答した。
同社の三浦邦夫業務部長はこう嘆息する。「複数の路線を持つ鉄道会社が空港に乗り入れる
ケースでは(空港線の運賃を抑えても)他線や他事業でコストを吸収できる。でも、うちは
アクセス線単独で収支バランスを取らないといけない。どうしても高めにならざるを得ないんです」。
>>2に続く
▽News Source MSN産経ニュース 2007年10月14日02時19分
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
▽仙台空港アクセス鉄道
URLリンク(www.senat.co.jp)
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