【コラム】BSE全頭検査は税金の無駄…「検査すれば安全」という神話に取りつかれている日本[10/02]at BIZPLUS
【コラム】BSE全頭検査は税金の無駄…「検査すれば安全」という神話に取りつかれている日本[10/02] - 暇つぶし2ch1:( ´,_ゝ`)( ´,_ゝ`)( ´,_ゝ`) φ ★
07/10/02 14:43:19
BSE(牛海綿状脳症)問題で01年10月に牛の全頭検査が始まって6年がたった。国が来年7月末で生後20カ月以下の
牛については検査を一斉にやめるよう求めているのに対し、自治体からは検査の継続を望む声が強い。なぜ、
こんなねじれが生じているのか。
世界中で日本だけがいまも「検査すれば安全」という神話に取りつかれている。私は5年前にも、この欄で
「全頭検査の意味と限界が正しく国民に伝わっていない」と訴えたが、いまの状況は当時と変わっていない。
なぜ、検査が安全性を確保する手段にならないかを説明したい。図を見てほしい。4頭とも、BSEの原因となる
異常プリオンたんぱくを体内にもつ感染牛だ。異なるのは異常プリオンの存在する部位だ。現在、食肉処理
場で行っている検査法は、牛の脳みその一部(延髄)を取って、そこに異常プリオンが見つかるかを調べて
いる。この検査法では、異常プリオンが脊髄(せきずい)や腸、舌扁桃(ぜつへんとう)にあったり、脳内
蓄積量が少ない場合には、感染は発見できない。このため、全頭を検査しても、4頭のうち3頭(B~D)は市場に
出荷されている。特に若い牛だと発見できる可能性がゼロに近いため、厚生労働省は2年前「20カ月以下の牛は
検査対象から外す」とした。しかし、自治体から全頭検査の継続要望が強く出され、結局、検査費用に補助
金を出し、全頭検査が続いている。
感染牛が計100万頭以上も発生した西欧諸国でさえ、全頭検査は実施していない。検査をしても感染牛の一部しか
見つからないからだ。これに対し、日本では当時の農林水産相らが「全頭検査は世界一厳しい検査だ。これで
安全」と説明したため、国民は「全頭検査で安全が確保される」と信じてしまった。では、何が安全性の対策か
といえば、主に危険部位の除去と飼料規制だ。日本の食肉処理場でも危険部位を除去しているが、気がかり
なのがピッシングと危険部位の舌扁桃だ。ピッシングは牛が暴れないよう頭部にワイヤ状の器具を差し込み、
脳組織を破壊する作業だ。もし感染牛にワイヤを差し込むと異常プリオンが血液に流れ、肉を汚染する可能
性があるため、欧米では絶対禁止となっているが、日本ではいまだに半分近い処理場が実施している。舌の
奥にある扁桃は、欧米では切除法を決めて大幅に切除しているが、牛舌を食べる習慣のある日本では
統一した切除法がなく、どこまできっちりと除去されているかは不明だ。危険部位の背骨とその神経組織も
食肉処理場の外まで流通しているが、どこでどう廃棄されているかの実態報告はない。こういう肝心な点の
議論がおろそかにされてきたのは、全頭検査への過信があったからだ。【以下>>2以降に続く】

毎日新聞 URLリンク(mainichi.jp)

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