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▽40倍高精度の回転センサ付きハブベアリング
自動車用ベアリングの開発・製造などで知られるNTNは、フランスSNR社と共同で従来の40倍の
高分解能回転センサを組み込んだ、“高分解能回転センサ付きハブベアリング”を開発。この
新製品により、ABSは、車両制御システムESCなどのより正確な制御が可能になるという。
近年の車軸用軸受(ハブベアリング)には、ABSとESCのきめ細かな制御が可能になる車輪回転
センサが組み付けられているが、センサは磁石のNS極の極性変化を検出する磁気センサと、
円周方向にN、S極が交互に同一間隔で着磁された磁気エンコーダで構成されている。車輪の
回転に伴って磁気エンコーダの極性が交互に変化する状況を磁気センサが検出し、車輪回転
信号として捉え車両制御に用いていて、そのため着磁パターンを細かくすることで回転検出信号を
高分解能化すれば、よりきめ細かな車両制御が期待できるが、磁極を細かくすると発生する磁力も
弱くなり、正確に回転信号が得られなくなるという課題があった。
今回発表された“高分解能回転センサ付きハブベアリング”は、磁気エンコーダはそのままで従来の
40倍の分解能を達成するSNR社の磁気センサ技術と、センサ電子部品を外部環境から確実に保護
可能なシール構造を含めたNTNの3世代ハブベアリング技術とを融合することで実現した。また、
さらに高分解能化だけでなく高精度化を図るべく信号処理手法も改良したという。この開発品によって
車輪の回転速度をより短い間隔で検出できるため、最適タイミングでの制動力の調整が可能、また、
左右輪の回転速度をそれぞれ、より正確に測定できるので、回転速度の差から旋回中に生じる
タイヤの横滑り量の予測が速くできるようになるという。また、AB相パルス出力により回転方向の
判別も可能、従来のハブベアリングと同じ外部寸法で、駆動輪、従動輪共に適用可能となっている。
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