07/09/08 23:20:40
【ワシントン=8日】7日発表の米雇用統計が雇用情勢の急激な悪化を示したことで、連邦準備
制度理事会(FRB)が近く金融緩和に転じるだけでなく、「大幅かつ連続」の利下げを迫られるとの
観測が台頭してきた。雇用不安は消費者心理を冷やし、バーナンキ議長らが重きを置く実体経済
への打撃になりかねないとの見方からだ。
8月の就業者数(農業を除く)は前月から4000人減り、4年ぶりにマイナスへ落ち込んだ。堅調な
雇用はブッシュ政権とFRBが描く「緩やかな景気拡大」シナリオの大前提だっただけに、ライシュ
元労働長官は「景気後退に陥る公算が極めて大きくなった」と米テレビで言い切った。
雇用統計の発表前の時点では、主要小売りチェーンの好調な8月商戦などを手掛かりに景気への
懸念がやや後退。FRBも最近の市場の動揺が経済全体に及ぼす影響を「限定的」と繰り返していた。
予想外の雇用悪化には「(当局者は)震え上がっただろう」(エコノミストのシェパードソン氏)との
声が上がった。
18日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)について、米証券大手ゴールドマン・サックスは「0.5%の
利下げが最有力」と見る。「年末までの3回の会合で各0.25%の利下げ」(民間調査会社のグローバル・
インサイト)を見込む「連続派」も少なくない。
ブッシュ政権は「1つの指標を過度に注目すべきでない」(グティエレス商務長官)と急速に高まった
景気後退懸念の沈静化に躍起だ。ただ、今回の雇用統計は8月中旬を調査時点としており、
市場関係者の間では「住宅や金融業界の人員削減が反映されるのはこれから」と一段の悪化を
予想する声が広がっている。
▽News Source Sankei Web 2007年09月08日17時05分
URLリンク(www.sankei.co.jp)
▽Board of Governors of the Federal Reserve System
URLリンク(www.federalreserve.gov)
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