07/08/10 23:40:55
神奈川県県土整備部は、ツインシティ整備計画に伴う、湘南台駅から寒川町倉見地区の
新幹線新駅への相鉄いずみ野線の延伸について、LRT(次世代路面電車)の導入を視野に入れた
具体化の検討に入る。
有識者や鉄道事業者で組織する「いずみ野線延伸研究会(委員長・黒川洸東京工業大学
名誉教授)」がまとめた最終答申を基に、事業の手法や枠組み(スキーム)などについて詳細な
調査・検討を加え、県としてのLRT延伸計画案を07年度末までにまとめる。これに向け、
ツインシティ交通計画策定調査業務を近く即日ポロポーザル方式で発注する考えだ。
県は、ツインシティと、周辺都市を結ぶ交通システムの一つとして、相鉄いずみ野線の
延伸を計画。04年度に同研究会を立ち上げ、実現の可能性について、さまざまなケースを
想定しながら3年間かけて検討を進めてきた。
同研究会が検討対象とした交通システムは、「鉄道」「LRT」「鉄道とLTRの組み合わせ」―の
3タイプ。鉄道の車両編成や、LRTの速度などでさらに検討を細分化、8パターンのシステムを
想定した。ルートは、湘南台~ツインシティをほぼ直線で結ぶ延長約8㌔㍍とし、途中3駅
(新駅1、慶応大学、新駅2)を設定。「鉄道とLRTの組み合わせ」では、慶応大学まで鉄道を延伸、
同駅から先をLRTとした。
これらを基に、各交通システムの概算建設費や環境負荷低減効果、利便性向上効果、
事業採算性などを割り出した。
この結果、延伸に伴う概算建設費は、鉄道の場合が800~1000億円、LRTは300~400億円程度、
鉄道とLRTを組み合わせた場合はその中間程度という結果が出た。
また、現行の各種補助制度や鉄道事業を行うためのスキームでは、従来ある路面電車の
標準的な表定速度よりも速い時速25㌔のLRTを導入した場合に限り、採算性が確保されると
結論を出した。
しかし、こうした高速のLRTは国内に導入事例がなく、主要な交差点を立体化する必要など
課題もある。
そこで、現行の制度や枠組みだけでなく、新たな制度の確立なども視野に入れ、LRTと、
LRTと鉄道を組み合わせた延伸計画について、さらに詳細な検討を加えることにした。
同研究会のとりまとめを基に、鉄道やLRTの特性、延伸地域の土地利用状況や今後の市街化の
動向、ルートや駅などの設定、相鉄への乗り入れといった運行形態なども踏まえた計画案を検討。
事業費や運営費の削減、新たな補助制度の活用などの検討も行いながら、実現可能性の高い
事業計画案を策定する。
▽News Source 建通新聞 CONSTRUCTION NEWS 建設業界ニュース神奈川版 2007年8月9日
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▽相模鉄道 株価 [適時開示速報]
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