07/08/03 07:52:20
社会保険庁職員らが年金保険料などを着服・不正受給した事案が、95~06年に少なくとも24件
発覚し、総額約1億3291万円に上ることが分かった。預かった国民年金保険料を着服する手口が
目立つが、納付記録の水増しなどオンラインシステムを悪用したものもあった。公表や刑事告発を
しなかったケースも多く、表面化しなかった事案もあるとみられる。総務省の年金記録問題検証
委員会は、着服事案の全容解明のため調査を進める。【野倉恵】
社保庁や各社会保険事務局などによると、着服額は計約3184万円、不正受給額は計1億107万円に
上る。不正行為をした24人のうち、課長や次長ら管理職、専門官らが18人と4分の3を占めた。
21人は懲戒免職、2人は依願退職、1人は退職後に着服が発覚した(その後刑事告発)。
窓口で預かったり集金した国民年金保険料の着服は13件約2587万円で、8件が02年以降に集中。
同年に徴収業務が市町村から移管されたためとみられる。03年には八代(熊本)、新庄(山形)の
両社会保険事務所で、国民年金業務課長が着服し、借金返済や遊興費に充てていた。06年には
小倉南(福岡)▽長野南(長野)▽松山東(愛媛)の各社保事務所の国民年金担当係長による着服が
相次いで発覚した。
オンライン端末の不正操作では、半田社保事務所(愛知)の年金給付係長が97~99年、両親が
未納だった厚生年金保険料を支払ったように偽装したり、架空の人物の記録40年分を偽造して
申請し、計4443万円を不正受給していた。蒲田社保事務所(東京)の年金専門官は94~98年、
国民年金保険料1266万円を着服。さらに受給資格のない保険加入者など19人の記録を改ざんし、
2644万円を不正受給させて還流を受けていた。発覚後に自殺した。
同庁は、一部の着服が国会で問題化した99年までは、会計検査院への報告や刑事告発を
ほとんどしていなかった。このため、表面化していない事案もあるとみられる。同庁の三枝寛・
職員課長は「被害額がほぼ返納されており、職員の将来への配慮もあったかもしれない。99年以降、
表面化していない着服などがあったとは考えたくない」と話している。
>>2に続く
▽News Source MSN-Mainichi INTERACTIVE 毎日新聞 2007年8月3日 3時00分
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)
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