07/08/01 09:21:44
気象にユーザー情報活用 ウェザーニューズ・石橋知博さん
◇細かなサービスを展開
17カ国38都市に展開する世界最大の気象情報会社「ウェザーニューズ」が提供する
「サクラ開花1本予測」や「花粉症症状予測」など、ネットで集めたユーザーの情報を利用した
サービスが注目されている。
同社トランスメディア事業部の石橋知博部長に狙いや目標を聞いた。
--ユーザーから情報を集め始めたきっかけは。
携帯電話にカメラが標準で付き始めた4~5年前、カメラ機能を使ってユーザーに
台風のリポートをしてもらったんです。誰かが送った台風情報が他のユーザーの役に立つのでは
と考えたのですが、思いのほかページビューが良かったんです。
--その後、携帯電話を使ってユーザーの情報を利用するサービスが増えていますね。
例えば「サクラ開花1本予測サービス」は、ユーザーからつぼみの大きさ、日当たり、
樹齢、太さなどを聞いて送信していただき、こちらに蓄積しているロジックを使って
開花日を予想します。携帯電話のようなインタラクティブで非常に個人的なメディアを使うと、
サービスをより細かくできるんです。
--「がけ崩れ予測メール」のサービスも始めたそうですね。
中越沖地震の被災地域の方が対象です。ユーザーにがけの高さを入力してもらうと、
そこがどんながけなのかだいたい分かるんです。こちらでは、土の中にたまっている雨も含めた
実効雨量や震度などのデータを使い、がけ崩れの危険性が一定のレベルを超えると
メールを送るんです。これも携帯電話ならではのサービスです。
--全国のユーザーからその土地の気象情報を集めていますね。
気象情報は本質的には現場に回答があるんです。現場の情報がないと予測の精度も上がりません。
しかし、我々だけでは無理なので、「WITH」というコンセプトでユーザーと一緒に
情報を集め、コンテンツの価値を高めています。
--今後の展開は。
晴れとか曇りの情報をベースに何かを判断するのではなく、自転車で外出してはいけないとか、
帰りはこっちの道を通った方がいいなど、もっとニッチなサービスをしたい。
天気予報としてではなく、より快適な生活、災害時には、より安全に過ごせるサービスを目指します。
毎日新聞 2007年7月31日 東京朝刊
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)
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