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UCC上島珈琲は30日、マダガスカル政府と共同で、カフェイン含有量が通常の4分の1の
コーヒー新品種「GCA」の開発に世界で初めて成功した、と発表した。今後、マダガスカルで
栽培を本格化し、2010年の製品化を目指す。日本で人気の低いカフェインレスコーヒー市場を
掘り起こし、コーヒー市場の拡大につなげる。
新品種はマダガスカルの固有種でカフェイン含有量の低いユージノイデス種と、ブレンド
コーヒーなどに使用され世界のコーヒー豆の30%を占めるカネフォラ種を配合。染色体を2倍に
増やしたうえ、世界のコーヒー生産量の7割を占めるアラビカ種を掛け合わせることで、
通常のアラビカ種の4分の1の0・28%のカフェイン含有量の品種を作り出した。
記者会見で上島達司社長は「安全でおいしい商品の提供がトップメーカーの使命。2010年を
目標にカフェイン含有量0・1%、将来的にはゼロの製品を提供したい」と抱負を語った。
また、ラディフェラ ジョスラン駐日マダガスカル共和国特命全権大使は、「コーヒー産業は
マダガスカルの主産業の1つだったが、衰退してしまった。世界初の低カフェインコーヒーが
コーヒー産業を活発化させてくれる」と、新品種効果に期待を示した。
UCCによると、カフェインは、興奮作用があるため眠れなくなる、利尿作用が高く頻尿になる
といった観点から、コーヒーの飲用自体を控える人が多いという。
米国では、人工的にカフェインを除去したカフェインレスコーヒーが、市場の15%を占める
など需要が高い。しかし、カフェインを除去する際に他の成分も失われるため、味や香りが
落ちるのが悩み。このため「嗜好(しこう)性の強い日本の消費者からは人気が低く、コーヒー
生豆輸入量のうち、0・15%にとどまっているのが現状」(上島社長)という。
UCCでは、「GCA」をカフェインの摂取を控える妊娠、授乳中の女性や高齢者などにも売り込み
たいと話している。
▽News Source FujiSankei Business i.on the Web 2007年07月31日
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▽UCC上島珈琲
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