07/07/22 19:55:28
焼酎の値上げが本格化してきた。大手の霧島酒造(宮崎県都城市)は、23日出荷分から
主要商品の値段を平均約6%上げる。酒税法改正時以外では13年ぶりの値上げという。
最大産地の鹿児島県では、9月までに全体の約4分の1の蔵元が値上げする見通し。
理由に挙げられるのは、産業廃棄物の海洋投棄を原則禁止したロンドン条約に基づく
搾りかすの処理費用の増加と、サツマイモなど原材料価格の上昇だ。家計には1升
(1.8リットル)当たり100円程度の負担増になりそうだ。
霧島酒造は主力の芋焼酎「黒霧島」(25度、1.8リットル)の希望小売価格を
101円上げて1724円(税抜き)にする。8月には少なくとも20社・組合、9月にも
3社が値上げする見通しだ。
昨秋ごろから、まず比較的小さな蔵元が値上げ。今年4月に「黒伊佐錦」で
知られる大手の大口酒造(鹿児島県大口市)が7月1日からの値上げを発表すると、
鹿児島、宮崎、熊本の約30メーカーが追随した。
今回の値上げのきっかけとされるのがロンドン条約だ。焼酎をつくるときに
出るサツマイモなどの搾りかすを海に捨てられなくなり、処理費用が増えた。
霧島酒造は処理施設を約26億円で建設した。
かすを畑に肥料としてまく昔ながらの方法も、環境への長期的な影響などから、
宮崎では06年度から禁止、鹿児島でも投棄量が制限されている。
一方、JAそお鹿児島(鹿児島県曽於市)によると、焼酎用サツマイモの価格は
ここ5年で約10%上昇した。重油価格の高騰で、ボイラーの燃料代、輸送費、
瓶・紙パックの費用も増えている。
とはいえ、値上げを決めた大手の蔵元の中には「いますぐ赤字になるような
状況ではない」と打ち明けるところもある。背景には、有力銘柄なら多少の
値上げは売れ行きに響かないとの強気の読みもありそうだ。約2500種類を
そろえるインターネット通販・専門店大手の「Sho-Chu(しょうちゅう)
AUTHORITY(オーソリティ)」(東京)の担当者は「値上げした焼酎も、
売れ行きは変わらない。ただ、1700円前後が売れ筋だが、これが2000円を
超えると、買い控えも起こりうる」と話す。
ソースは
URLリンク(www.asahi.com)