07/07/10 23:55:20
三菱自動車は、秋に発売を予定している高性能セダン(次期ランサーエボリューション)に
搭載する車両運動統合制御システム「S-AWC」と、新AT「ツインクラッチSST」を公開した。
技術の公開に先立ち、商品開発を担当する相川哲朗氏は、「2004年以降、三菱自動車は
企業再生に向け、走る歓び、確かな安心、環境への貢献を企業理念に掲げ商品開発に
取り組んできた。今回開発したS-AWCはいかなる天候、いかなる路面でも走る歓びと
確かな安心を与え、ツインクラッチは環境への貢献を実現する」と挨拶。次期ランサー
エボリューションに搭載するシステムが、三菱自動車の企業理念を具現化したもので
あることを示した。
さて、「S-AWC」について説明すると、従来のランサーエボリューションで採用されていた
ACD(アクティブコントロールディファレンシャル)、AVC(アクティブヨーコントロール)、
スポーツABS(アンチロックブレーキシステム)に、新たにアクティブスタビリティ
コントロールを加え、それらを統合制御することで、4輪の駆動力と制動力を独立して
コントロールするシステムとなっている。
ハンドル角、ブレーキ圧、前後および横の加速度、ヨーレイトなどを検知するセンサーを
装備し、ドライバーの意志と走行状況を的確に把握。思うままのハンドリングと圧倒的な
スタビリティを実現する。技術開発本部長の太田誠一氏によると「意のままの操縦性と安定性
という三菱らしい価値を提供するシステム」とのことだ。
新AT「ツインクラッチSST」については、簡略していうと、クラッチペダルの操作を
必要とせずに変速が可能なMT。従来のMTと同等の動力伝達効率をもつとともに、ATでは
達成できない低燃費を実現した。燃費については、従来の5ATに比べて約20%燃費を改善
できるとのことだ。
奇数(1、3、5速)段用クラッチと偶数(2、4、6速)段用クラッチを交互に切り替えることで
変速のタイムラグを無くした。なお、クラッチを湿式とすることで俊敏でスムースな変速を
可能とした。
高トルクのエンジン向けに開発されており、次期ランエボに搭載するだけでなく、
将来的にはクリーンディーゼルなどとも組み合わせる計画。
なお、次期ランサーエボリューションでは、「ノーマル」、「スポーツ」、「Sスポーツ」の3つの
走行モードを選択可能となる。街乗り、ワインディングなど幅広いシーンに適応が可能と
なっている。
【編集部:濱 健幸】
▽News Source AUTO GALLERY NET 2007年07月10日
URLリンク(www.auto-g.jp)
▽S-AWCシャシーモデル(現行ランサーエボリューションベース)
URLリンク(www.auto-g.jp)
URLリンク(www.auto-g.jp) ACD
URLリンク(www.auto-g.jp) AYC
URLリンク(www.auto-g.jp) ツインクラッチSST
▽Press Release
URLリンク(www.mitsubishi-motors.co.jp)
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