【コラム】中国の毒に新たな手を打つ米国 -古森 義久- [7/3]at BIZPLUS
【コラム】中国の毒に新たな手を打つ米国 -古森 義久- [7/3] - 暇つぶし2ch1: ◆Robo.gBH9M @ロボ-7c7c(初代biz+ 支局長)φφφφ ★
07/07/03 21:47:44
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米国では中国からの輸入産品の有毒性がさらに大きな波紋を広げ、ついに連邦議会や
大手企業が正面から新たな対策を講じるようになった。このままだと米国では中国発の
有害産品によって貿易という経済活動に対する従来の思考や文化までが変革されそうな
勢いである。

米国で中国の有害産品が広げた衝撃波については、前々回のこのコラムでも詳述した
(第50回コラム「中国の有害品に警戒を強める米国」)。6月5日の報告だった。

それからおよそ1カ月、米国ではさらにこの衝撃波が拡大した。中国からの多様な産品に
別個の有害物質の混入などが発見されたのだ。その結果、米国の議会で新たな立法措置を
取ることや、大手企業が新たな予防措置を取ることが伝えられるようになった。特に一部大手
企業の防衛策には大胆な発想もうかがわれる。

中国からの有害産品が米国側に一種の意識革命を起し始めたともいえる。自由貿易、国際
流通市場、グローバリゼーションといったこれまでの概念や現象をどうやら根底から見直そうと
いう気配まで生まれてきたようなのだ。

これは一面、当然だろう。なにしろ人間の体内に直接に入る食糧や医薬品に危険な毒性物質が
含まれている、というのだから。そうした物品の生産や製造に米国自体の厳しい基準がまったく
適用できないとなれば、そうした物品の国内への流入を規制するほかない、ということにも
なってくる。この点にこそ自由貿易の本質に触れるジレンマが存在するわけだ。

前々回のコラムでは中国製の歯みがき、風邪薬、ペットフードなどの有害物質含有への
米国当局の徹底した対応を報告した。マメ、コショウ、ザリガニなどの食品への有害物の
混入や付着も伝えた。

しかしそれ以後、中国からの有害産品の輪はさらに大きく広がった。その新展開は以下の
とおりである。そのなかには人体には直接、摂取されない欠陥・有害製品も含まれている。

・FDAは6月下旬、中国産のウナギ、エビ、ナマズなど5種類の養殖水産物の輸入を即時、
 全面禁止とした。これら中国産水産物に発がん性を有するニトロフランやマラカイトグリーンという
 有害な化学物質が入っていた。

・FDAは6月下旬、有毒物質のジエチレングリコールを含有した中国製の歯みがきが当初の
 発表よりずっと多い90万本(チューブ)以上も米国内に出回り、公立の病院や刑務所などに
 配布されていたことを発表し、緊急の回収措置を取った。

・米国の大手オモチャ製造企業の「トイザラス」や「RC2コーポレーション」は6月上旬、自社
 ブランドで販売していた中国製のオモチャの汽車などに規制以上の鉛など有害物質が
 含まれていることを発見し、数種類の玩具を自主的に大量に回収したことを公表した。

・米国運輸省の道路交通安全局(NHTSA)は6月下旬、中国から米国内に輸入された中国製の
 自動車タイヤ45万本に欠陥があるとして回収命令を出した。小型トラックやSUV(スポーツ
 多目的車)用のこの中国製タイヤは一般に不可欠とされる粘着ゴム物質が含まれておらず、
 車の走行中にタイヤが裂ける事故を米国内でも起していた。

以上に共通するのはまず中国側での生産や製造のずさんさである。その結果としての有害や
危険な産品を輸入する米国側当局が国境で阻止できず、事後の対応となったという点も
共通項だといえる。

>2に続く


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