07/06/12 22:27:00
支払い能力を超えたクレジット契約で次々に着物を売りつける販売方法で、顧客から詐欺容疑
などで告訴された呉服販売大手「愛染蔵(あぜくら)」(本店・大阪市中央区、破産手続き中)に対し、
大阪府警捜査2課は11日、同社の破産管財人から販売業務に関する資料の引き渡しを受けて、
本格捜査に乗り出した。
「人間国宝の作品で将来値上がりする」などと虚偽のセールストークで販売したとして告訴されており、
府警は今後、任意提出された段ボール約800箱に及ぶ大量の資料を精査し、実態解明する方針だ。
昨年8月、大阪や奈良の主婦ら5人が00~05年に、約390万~約90万円分の着物を
だまされて買わされたとして、同社経営陣や従業員を府警に詐欺容疑などで告訴した。
告訴状によると、著名な工芸作家の作品だと説明され、「人間国宝の作品なので財産になる」
「本当は600万円ぐらいだが170万円にする。将来値上がりする」などと強く勧められた。
実際には、この作家は人間国宝ではないうえ、着物も作家自身の作品ではなく、作家が設立した
着物や帯などを製作販売する工房で製作。告訴人らは「購入価格に見合う価値はない」と主張している。
府警は、人間国宝の作品と偽った贋物(がんぶつ)販売が、社の方針として組織的に行われたとみて、
同社の販売マニュアルや指示経路などを詳しく調べる。
同社を巡っては、「見るだけでいい」と誘われた展示会で、従業員に取り囲まれて着物を買うよう
何時間も説得されたり、支払い能力を超えたクレジット契約を結ばされたという訴えが続出している。
昨年3月、同社は関連会社7社を含め計約148億円の負債を抱えて大阪地裁に自己破産を申請。
直後、社長(当時63歳)が京都府内のホテルで自殺した。破産管財人が不動産売却などを
進めているが、債権者への十分な配当は困難とみられる。
■ソース
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