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中部空港2本目 滑走路2000億円
「効率性」重視継続 南東端埋め立て同時に
【解説】
中部国際空港会社が、2本目滑走路建設の事業費を約2000億円とした試算は、
空港運営上の「効率性」を重視してはじいた金額だといえる。(野矢充)
研究者の一部には、2本目は横風を一層考慮して、「ハ」の字のように、1本目とは
方向を変えて建設した方がよいとする意見がある。だが、空港会社は試算で平行滑走路
を想定した。平行の方が、航空機の離着陸能力や飛行の安全性で優れるとみるためだ。
悪天候による欠航比率は、現状でも他の主要空港と比較して少ないことも背景にある。
1本目とどれだけ離すかは空港の離着陸能力ともかかわり、今後詰めるが、暫定的に
300メートルと想定した。これは、2本目建設を予定する空港島西側の海が400
~500メートル沖で急に深くなり、埋め立て工事が困難になりかねない事情がある。
開港前には、島の北側を埋め立て拡張して4000メートルの滑走路を2本とする
将来構想があった。だが、航空機の軽量化や性能アップに伴い、現状の3500メートル
2本で十分との見方が関係者の間で強まっている。
このため、今回の試算では、島北側の埋め立て拡張は含めていない。
同時に、島の南東端を埋め立てて敷地を拡張する工事を行う想定だ。この工事を
含まなければ数百億円規模安くなるはずだが、2本目建設時にほぼ空港島全体の「完成形」
を目指す。島南東端の工事時期を2本目建設とずらせば、環境アセスメント(影響評価)や
漁業補償交渉などの諸手続きで非効率という判断がある。
(2007年6月5日 読売新聞)
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2本目滑走路が課題となっている中部国際空港
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