07/06/04 10:48:15
１１施設、廃止決定・検討 大型遊具アンケート
2007/06/04
大阪府吹田市のジェットコースター事故を受け、厳格な検査を求める声が強まる中、
遊園地など全国の１１施設が経費増大による経済的な問題を理由に、
ジェットコースターなど大型遊具の廃止を決定、または検討していることが３日、
共同通信のアンケートで分かった。
一方で、コースターの車軸の探傷試験を年に一回以上実施するよう定めた日本工業規格
（ＪＩＳ）の検査標準について、５割強の施設が「使用実態に合わせて柔軟に適用すべきだ」
と回答。安全確保に向けては、厳格かつ実態を踏まえた新たな検査制度の構築が急務と
言えそうだ。
アンケートは、女性客一人が死亡したエキスポランド（吹田市）のコースター事故から
５日一カ月となるのに合わせて実施。探傷試験の対象となる遊具がある１３５施設のうち、
１０４施設から書面で回答を得た。
コースターの廃止を決めたのは愛知県の刈谷市交通児童遊園と熊本県の阿蘇カドリー
・ドミニオン。ほかの遊具も含め廃止を検討しているのは淡路市の淡路ワールドパーク
ＯＮＯＫＯＲＯをはじめ、北海道や秋田、千葉、富山、静岡、徳島の六道県にある九施設。
年に一度の探傷試験を厳格実施した場合の問題点として、淡路ワールドパークなど
３７施設が「経費が増えて経営に影響する」と答えた。検査機関や検査員不足を指摘した
施設も王子動物園（神戸市）、姫路セントラルパーク（姫路市）など２７あった。
傾きが五度以上のレールを走る乗り物は速度と無関係にすべて対象となる検査標準については、
淡路ワールドパーク、姫路セントラルパーク、神戸フルーツフラワーパーク（神戸市）など
５６施設が「使用実態に応じて柔軟に適用すべきだ」と回答。「妥当であり厳格に適用すべきだ」
と答えたのは王子動物園、グリーンピア三木（三木市）など３４施設にとどまった。
ほかに「遊具に応じた新たな基準が必要」などとする記述回答も複数あった。
ジェットコースター事故 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で５月５日、
立ち乗り型ジェットコースター「風神雷神２」が脱線し、会社員小河原良乃さん（１９）が死亡、
１９人が重軽傷を負った。運行開始の１９９２年から車軸を一度も換えず、
ＪＩＳの検査標準で定める探傷試験も１年以上行っていなかった。
神戸新聞
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