07/05/29 23:36:54
5月28日、韓国のマスコミはサムスン電子の「緊縮経営」を
経済面のトップニュースとして一斉に報じた。
営業利益、純利益が2007年1-3月期もまた前四半期比で
それぞれ42%、32%減ったのを受けた経営改善策だ。
DRAM市況の低迷やウォン高の打撃で、利益は4年前の水準まで落ち込んでいる。
サムスン電子はデジタルメディア総括、情報通信総括といった部門別に
新しい主力業種を探して戦略を修正するとともに、経費節減と生産性向上に必死になっている。
サムスン電子の主力商品である512メガバイトDRAMは市況の回復が期待されていたが、
供給過剰で価格は1.7ドルまで落ち込み、原価の1.5ドルすれすれの状況になっている。
一方、ウォンドル為替レートも一段とウォン高が進み、最高値を連日更新している。
ウォン相場が10ウォン上昇すると、サムスン電子の営業利益は3000億ウォン減る。
円安ウォン高も深刻な状況で、この10年でウォンが25%も高くなった。
このままでは4-6月期の利益水準は1兆ウォンを下回ってしまう。
■役員リストラのうわさも
株価もさえない。
5月28日、サムスン電子の時価総額は80兆6815億ウォンで、韓国株式市場全体の
時価総額814兆5120億ウォンに占める比率は9.9%。わずか0.1%とはいえ、
1999年10月以来初めて10%を下回った。
2004年4月にはサムスン電子の時価総額が23%に達していたことを考えると大きな落ち込みである。
株価指標のKOSPI指数は上がっているのにサムスン電子だけが下落しているのは、
それだけ韓国経済に対する影響力が小さくなったからとみられている。
ただ、業績回復の兆しがないのも原因で、赤字を出しているグループ会社の切り離しまで噂される始末だ。
実は今回サムスン電子が発表した緊縮経営は、すでにLG電子やハイニックス半導体が3月から
取り組むなど、韓国の電子系企業のほとんどに広がっている。
ただ、サムスン電子の社員らの反応を聞くと
「今回の緊縮経営発表は予防や段取りではなく戦争そのもの。すでに昇給は凍結、
新規採用も中途採用もなくなった。IMF経済危機の時にも行わなかった役員のリストラ話まで噂されている」
というほど緊迫した状況のようだ。
生産現場でも合理化・効率化が進んでいる。
マスコミにはあまり報道されないが、地道に経営改善に挑んでいるのはLG電子だ。
LG電子は生産効率を極大化する「Tear Down&Redesign」という革新プログラムを
13年間続けており、生産現場の無駄をなくす専門家チームも組織している。
プラズマパネル事業のリストラも始めていて、厚さ2.8ミリだったプラズマパネル後面板ガラスを
1.8ミリまで薄くし、部品単価を30%ほど節減できる新工程を開発した。これは2007年下半期から導入される。
ソース(>>2以下に続きます)
URLリンク(it.nikkei.co.jp)