07/05/29 01:04:01
米『Computerworld』誌は24日(現地時間)、
「死んだ(または死につつある)コンピュータスキル」を10種挙げるという記事を公開した。
サブタイトルには「あなたのスキルをアップデートすべきでは?」とあり、
どちらかというと前向きな提言というニュアンスを込めたいのかもしれないが、
必ずしもそう感じられる文章ではない点は少々残念なところだ。
以下、そのリストと説明文を紹介しておこう。
1. COBOL
Y2Kは、腕をふるう機会が減りつつあったCOBOLプログラマにとって「2度目のゴールドラッシュ」となった。
しかし、それから7年近く経過した現在、この忘れられつつある言語の救世主の影もまったく見えない。
同時に、コンピュータサイエンス関連の大学のカリキュラムでCOBOLが教えられることもほとんどなくなっているが、
「メンテナンスを続けなくてはいけないCOBOLアプリケーションを運用している組織はまだ何千も存在している」という声もある。
2. リレーショナル以外のデータベース(Nonrelational DBMS)
1980年代には、DBMS(データベースマネージメントシステム)には二大潮流があった。
IBMのIMSやSAS InstituteのSysmtes 2000などのような階層型システムと、
CAのIDMSやOracleのDBMS、かつてのVAXのDBMSのようなネットワーク型DBMSだ。
しかし、現在ではこのいずれもIBM DB2、Oracle、Microsoft SQL Serverといった
SQLデータベース/リレーショナルDBMS(RDBMS)に置き換えられており、
RDBMS以外のデータベースを見かけることはまずなくなっている。
3. IP以外のネットワーク(Non-IP networks)
TCP/IPはネットワーク界を席巻しており、
その結果、たとえばIBMのSNA(Systems Network Architecture)などの技術スキルが求められることはほとんどなくなった。
現在では「TCP/IP以外のネットワークは市場からほぼ駆逐された」という声もある。
銀行や保険業界などでは、現在でもSNAネットワークに多額の投資を行っているにも関かかわらず、
こうした技術の教育機会はほぼ失われている。
4. cc:Mail
Lotusが開発したメールシステムで、ストア&フォワード型のLANベースの電子メールシステム。
1980年代には約2,000万ユーザが利用していたものだ。
しかし、その後電子メールはLotus NotesやMicrosoft Exchangeといった、より複雑なシステムに統合されていき、
cc:Mailユーザーは減少の一途を辿り、2000年には市場から消え去った。
5. ColdFusion
一時は広く利用されたWebプログラミング言語で、1990年代半ばにAllaireからリリースされたもの。
現在でいうアプリケーションサーバ製品と、その専用開発言語という位置づけだった。
開発元のAllaireはMacromediaに買収され、さらにMacromediaはAdobe Systemsに買収された。
現在では、かつてColdFusionがカバーしていた領域はMicrosoftのActive Server Pagesや
.Net、JavaやRuby on Rails、Python、PHPといったオープンソース言語などに置き換わっている。
「ColdFusionは堅牢でスケーラブルなプラットフォームで、競合製品よりも優れていた」という声も根強く残るが、
現在ではColdFusionプログラマに割増料金を払ってくれる雇い主を見つけることは難しいだろう。
>>2に続く
ソース:マイコミジャーナル
URLリンク(journal.mycom.co.jp)