07/05/26 12:57:48
弘法大師空海が開いた日本最古の普通教育機関「綜芸(しゅげい)種智院」を起源とする
種智院大(京都市伏見区)が25日までに、仏教学部の名称を来春から人文学部に改めることを決め、
文部科学省に届け出た。西日本唯一の仏教学部だったが、「大学全入時代」を迎え、多くの受験生を
獲得するためのイメージチェンジで、姿を消すことになる。
同大学は仏教学部(定員640人)だけの4年制単科大学で、仏教学科(同220人)と
社会福祉学科(同420人)の2学科がある。
大学によると、種智院大に対するイメージが学部名によって「仏教」に固定されがちで、
社会福祉学科を受験生に知ってもらうことが難しいなど、学生募集の際に不利になっていたという。
大学間で受験生獲得競争が激しくなる中、仏教学部の名称を変更することにした。学内から反対の声は
なかったという。
仏教学部は、新制大学に移行した1949年以来の名称。大学が東寺(南区)境内から99年に
移転した際、仏教学科のほかに仏教福祉学科を新設し、2005年度に社会福祉学科に改称した。
頼富本宏学長は「歴史ある名称だが、受験生に先入観を持たれてしまっていた。学部名から仏教は
なくなるが、大学には仏教の精神は残っている」としている。
全国で仏教学部のある大学は駒沢大(東京)、立正大(同)、身延山大(山梨)となる。
京都の仏教系大学には、仏教学科や専攻などはあるが、仏教学部はない。
京都、和歌山の7大学による「京都・宗教系大学院連合」事務局長の小原克博・同志社大神学研究科
教授は「イメージで誤解を受けていたならば、名称変更も仕方がないだろう。より多くの学生に
入学してもらい、仏教の魅力を知ってもらった方が良い」と話している。
◎種智院大学
URLリンク(www.shuchiin.ac.jp)
◎ソース 京都新聞
URLリンク(kyoto-np.jp)