07/05/19 14:04:54
初乗り料金「280円」を掲げた小型タクシーが18日、盛岡市、矢巾町、滝沢村の
「盛岡交通圏」で走り始めた。一方、県タクシー協会盛岡支部(工藤浩支部長)に加盟する
全16社も、6月から初乗り料金を約1割値下げする。燃料価格の高騰などで、
全国でタクシーの運賃を値上げする動きが強まる中、盛岡圏では、事業者間の利用客の獲得競争が
一段と激化しそうだ。
「280円タクシー」を運行するのは、盛岡市みたけに営業所を置く「にこにこ交通」。
同社は昨春、盛岡交通圏で定められているゾーン運賃(520~580円)の下限となる
520円の初乗り料金で営業を開始。今回は、短距離利用者の掘り起こしを狙った。
280円が適用されるのは最初の750メートル。その後250メートルごとに80円ずつ加算され、
1・5キロで520円となる。その後は、354メートルごとに80円ずつ加算されるため、
既存の520円タクシーと変わらない。
それでも割安感のインパクトは大きく、「盛岡駅から大通商店街」「県庁前から大通」など
利用客の多い区間を、初乗り料金で利用できる可能性が高く、忙しいビジネスマンや
「ちょっとそこまで」というお年寄りには大きな魅力となる。
「にこにこ交通」の村上正・代表社員は「自社の特色を生かし、いかにサービスを充実させるかが
今後問われる。生き残りをかけた決断だ」と強調する。
東北運輸局岩手運輸支局によると、盛岡交通圏で事業者数が年々増える一方、運送収入は逆に減少し、
客の争奪戦が激しくなっている。利用者数は、2001年度は約835万人だったが05年度には
約750万人に減少、運送収入も約10億円減った。
県タクシー協会盛岡支部が目指す「520円タクシー」はすでに、02年の規制緩和以降に参入し、
協会に加盟していない「新規組」が導入している。新規組は年々固定客を増やしており、
攻勢にさらされた加盟各社が“同じ土俵”での戦いを余儀なくされた格好だ。
●初乗り運賃280円のタクシー運行を始めた「にこにこ交通」の営業車
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
◎ソース 読売新聞
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)