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フレクストロニクス、ソレクトロン買収で合意
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)シンガポールの電子機器受託生産(EMS)大手、フレクストロニクス・インターナショナル(Nasdaq:FLEX)は4日、
米EMS・サプライチェーンサービス会社ソレクトロン(NYSE:SLR)を約36億ドルで買収することで合意したと発表した。手続きが完了すれば、年間売上高300億ドルの新会社が誕生することになる。
両社は、携帯電話機からメインフレーム(大型汎用コンピューター)までさまざまな電子機器の設計、生産、組み立てを受託している。
両社によるとこの買収は、生産能力が過剰で価格押し下げ圧力に悩まされているEMS業界での競争力を高めるのが狙い。
フレクストロニクスのマイク・マクナマラ最高経営責任者(CEO)は電話会見で、「両社の力を合わせることで、われわれの守備範囲が広くなり、
大幅な経費節減ができ、両社の顧客、従業員、株主のニーズにより良く応えることができるようになると期待している」と語った。
合意条件によると、フレクストロニクスはソレクトロン株1株につき、フレクストロニクス株0.3450株(4.04ドル相当)または現金3.89ドルを割り当てる。
ソレクトロン株の50-70%をフレクストロニクス株と交換するよう定めている。手続きは年内に完了する見通し。
手続き完了後、ソレクトロンはフレクストロニクスの1部門となり、ソレクトロン株主はフレクストロニクスの発行済み株式の20-25%を保有することになる。
また、ソレクトロンは新会社の取締役に、フレクストロニクスの承認を得て2人を推薦する権利を持つ。
フレクストロニクスは、新会社発足後12カ月で幾らかの経費節減ができるものの、両社の事業を完全に統合するには18-24カ月かかる見通しだとしている。
また、統合が完了すれば2億ドルの相乗効果が得られ、1株利益は15%増えると見込んでいる。
新会社の従業員は約20万人となり、そのうち4000人は設計エンジニア。30カ国で事業を展開することになる。
カウエンのアナリストは「EMS業界はかなり苦戦している。この買収は(業界の)生産能力を削ろうという試み。
だが、この買収でフレクストロニクスが、主要なライバルである台湾の鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)(2317.TW)との競争力を高めることにはならない」と指摘した。
フレクストロニクスによると、シティグループ・グローバル・マーケッツと、期間7年、25億ドルのシニア無担保タームローン契約を結び、
ソレクトロン株主への現金支払い部分に充てる。必要があれば、ソレクトロンの債務の借り換えにも充てられる。
ソレクトロンは、リストラを進めているところだった。3月には、リストラ計画の第2段階に入り従業員1300-1500人を削減すると発表していた。
昨年10月には、12カ月以内に1400人を削減するとしていた。今年2月、ソレクトロンのマイケル・キャノンCEOが同社を去り、
パソコン大手デル(Nasdaq:DELL)のグローバル事業担当社長に就任した。ソレクトロンはこの時、ポール・テュファノ最高財務責任者(CFO)を暫定CEOに指名した。
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