07/05/08 23:19:23
重厚、絢爛(けんらん)のイメージがある仏壇仏具が多様化してきている。
東京・銀座の仏壇店のショールームには、外国製や手のひらサイズなど、
従来の発想を超えた仏壇が並んでいる。
≪コンパクト≫
クリスタルガラスの位牌(いはい)に、ベネチアンガラスの骨つぼ、七宝焼のカラフルな五具足
(花立、香炉、燭台、茶湯器、仏飯器)…。銀座通りにある仏壇店「ギャラリーメモリア」は、
インテリアショップかと見まがうばかりだ。
明るく入りやすい雰囲気。「現代仏壇」の商標でカジュアルでモダンな仏壇を販売している
「八木研」(本社・大阪市)が、専門直営店として平成15年4月に開業した。
イタリア製やデンマーク製などを含む国際色豊かな仏壇約140種を販売する。
今年の新作仏壇は、壁面収納家具と一体化した「システム収納仏壇」。棚の一つを仏壇として使う
提案だ。「『こんなに自由でいいの?』と質問されますが、身近な場所に置くことでこそ、
日ごろから自然と故人とのコミュニケーションが図れる」と黒部貞治店長は説明する。
一方、デザイン性の高い手作りの小さな仏壇を並べるのは、並木通りの地下1階にある
「ギャラリー厨子(ずし)屋」。厨子は仏像などを安置する仏具だが、あえて厨子と呼ぶことで、
宗教や宗派を超えた「新しい祈りの空間」を提案したいという。福島・会津若松の工房で
職人10人が作る手のひらサイズの厨子は、幅15センチ、奥行き14センチ、高さ22センチの
コンパクトさだ。
「葬儀が多様化し、戒名や菩提(ぼだい)寺を持っていない人もいる。それでも、故人を悼む気持ち、
先祖に感謝する祈りの気持ちに変わりはない」と岩橋由美子マネジャー。個別の注文にも応じ、
本好きの故人のために本の形をした仏壇をつくったこともあるという。
>>2以降に続く。
◎ソース iZa(産経)
URLリンク(www.iza.ne.jp)
2:ライトスタッフ◎φ ★
07/05/08 23:19:54
>>1の続き。
≪大手も追随≫
昭和59年から現代仏壇の制作を開始した「八木研」は、平成元年以降、毎年15%増の成長を続け、
業界に影響を与えた。そのため、最大手の「はせがわ」(本社・福岡市)も5年ほど前から、
サイドボードの上に置けるタイプなど洋風家具に合わせた都市型の仏壇の制作を開始。全国的には、
京型仏壇など従来型が85%、都市型が15%という売れ行きだが、銀座本店に限っては、都市型が
半数を占める。
武田昭治・本店長は「仏壇は浄土世界を模したもので、日本の伝統工芸の粋を集めた芸術品。しかし、
都市部では洋風の部屋しかない家が増え、『仏壇は合わない』という思い込みがあるようです」と
分析する。
仏壇の多様化に呼応するように、線香やロウソクにもユニークな商品が出てきた。
梅栄堂(本社・大阪府堺市)は平成15年2月に、従来の線香のにおいを無くし、コーヒーの香りが
する仏事用線香「残香飛(ざんこうひい)」を発売したところ、「線香くさくならない」などと
大ヒット。翌年以降、シリーズ化し、イチゴやハチミツの香りの線香を販売している。
仏壇仏具の総合情報サイト「いい仏壇ドットコム」の運営や、月刊誌「仏事」を発行する鎌倉新書
(東京都中央区)の清水祐孝社長によると、仏壇・仏具の多様化が進んだのは、最近10年ほど。
販売台数に変化はないが1台あたりの単価が減少し、9年に年間3600億円あった宗教用具関連
市場は、2500億~2600億円規模に縮小した。背景には、核家族化や親類付き合いの減少に
より、仏壇が多くの人の目に触れなくなり、「見えを張る必要」がなくなったこと、身内が亡くなって
から仏壇を置く人が増えたことなどが関係しているという。
清水社長は「仏壇が信仰の対象ではなく、故人への祈りの場に変わった。寺との接点がない日常に
慣れた都市部の住人のなかには、本尊を置いて線香をたくという宗教的伝統に、違和感を抱く人も
いるのだろう」と話している。
(おわり)
◎ギャラリーメモリア(八木研)
URLリンク(www.yagiken.co.jp)
◎ギャラリー厨子屋
URLリンク(www.zushiya.com)
◎はせがわ
URLリンク(www.kuyou.com)
◎梅栄堂
URLリンク(www.baieido.co.jp)
◎いい仏壇ドットコム
URLリンク(www.e-butsudan.com)
◎ソース iZa(産経)
URLリンク(www.iza.ne.jp)