07/04/13 22:15:53
13日に締め切られる県警の採用活動が苦戦を強いられている。
11日現在の応募者数は、ここ数年で最少となった昨年よりも大幅に少なく、試験倍率は
急降下する見込みだ。
県警は大量退職時代に備えて新人への技術伝承制度などに力を入れているが、
採用担当者は「大先輩がどんどん減っていくのに、新人の質が落ちては治安維持ができない。
正直、大ピンチだ」と頭を抱えている。
■好景気と反比例
団塊世代の大量退職により、県警でも今後数年は毎年300人が退職する見通しだ。
しかし、県警の採用試験応募者数は民間の好景気と反比例している。
リクルートワークス研究所によると、今春の全国大卒者求人倍率は1・89倍で、
00年春と比べると約2倍。求人総数約82万5000人はバブル絶頂の91年並みで、
来春は今年以上となる見込みという。
ところが、仕事が厳しいというイメージのある県警の応募者数は、就職氷河期といわれた
01年の6153人をピークに年々減少している。昨年は2571人と一昨年より2割減り、
受験率もここ数年で最低の7割。今年の応募者は締め切り直前になっても昨年より大幅に少ないままだ。
■経験が大切なのに
県警は団塊世代の大量退職に備え、今年度から「伝承官」という制度を創設した。
定年後に鑑識畑の経験を買われ伝承官に任命された望月充警部(60)は沼津署に通う。
「懐中電灯を低い位置から当てることで、上からだけでは見えない足跡が浮かんでくる」
などと若手に鑑識のいろはを指導する。今後10年間で現在の警察官5985人の4割が
入れ替わるため、県警にとっても技術伝承が急務だ。
望月さんは捜査で数々の実績を上げたが、失敗も何度も経験した。
そのたびに家で妻や子供の指紋を取って練習したり、努力してきた。
望月さんは「自分の経験が少しでも手助けになればいい。新人には努力し続ける
プロになってほしい」という。
県警警務課は「技術の伝承と優秀な新人の採用は実力維持の両輪。
駆け込みでも飛び込んできてほしい」と話している。
ソース
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)