07/04/01 01:37:59
酒にアルコールを加えて量を3倍程度まで増やす「三倍増醸酒」(三増酒)が
10月から「清酒」として販売出来なくなる。
昨年5月の酒税法改正で、コメから造った酒を上回る量のアルコールを加えると、
清酒として認められなくなったためだ。惜しむ声もあるが、
日本酒の消費量が20年で半減する中、歴史的な役割を終えようとしている。
三増酒は戦後のコメ不足の中、国が酒税を確保するため、
安価なアルコールを加えた酒を清酒と認めたのが始まり。
コメ不足解消後も「アルコールを添加した方が品質が安定しやすい」などの理由で
清酒扱いが続き、ラベルの表示にも区別はなかった。
ただ「アルコール添加が悪酔いの原因。日本酒の評価を落としている」との批判があり、
日本酒造組合中央会なども「コメで造ったアルコールが半分以下のものを
日本酒と認めるのはおかしい」と見直しを求めていた。
10月以降は「リキュール」扱いとなり、アルコール度数15度で1.8リットルあたり
216円だった税額が270円に上がる。
「三増酒の味を好む人も多い」(酒類卸大手)と製造を続けるメーカーもあるが、
大半は添加アルコールを減らす方向。山田聡昭・酒文化研究所第1研究室長は
「三増酒を否定する必要はないが、低い税率は必要なくなった。
『日本酒はコメを醸造したもの』という本来の姿に戻るだろう」と話している。
◎ソース 毎日新聞
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