07/03/14 16:55:06
新潟精密（池田毅社長）はこのほど、ＡＭ／ＦＭホームラジオチューナーで使用されて
いる電子部品の大幅削減と、高性能化を両立させるフル・シーモス（ＣＭＯＳ）ワンチップ
ＩＣ「ＮＳ９５４シリーズ」を世界で初めて開発した。高性能・小型化が進むモバイルや
オーディオ端末分野で、業界や研究者から称賛の声も多い。
従来、ホームラジオのようなアナログ回路ではバイポーラトランジスタか、シーモス回路
を使用して二、三個のＩＣで製品化されてきた。フル・シーモス技術開発で高い評価を受けて
いる同社は、シーモスの特性を生かした専用ＤＳＰ（デジタルシグナルプロセッサ）で
デジタル信号を処理し、高周波アナログ回路をワンチップに混在させたミックスド・
シグナル化で、従来品の約九割となる電子部品の削減と高性能化を実現させた。
同技術で三個のセラミックフィルタ、五個のバラクタダイオード、六個の中間周波トランス
の大型電子部品がいらなくなり、小型化も実現し、現在のバイポーラトランジスタと同等
以上の性能も可能にした。デジタルオーディオ出力の内蔵で、オーディオ性能も向上させる。
同社は今後、ホームラジオ（ミニコンポ）やカーラジオの高性能小型化、モバイル端末、
デジタルテレビ、ワンセグ分野での応用も視野に入れている。今年五月のサンプル出荷を
経て、同年七月から量産開始。初年度千五百万個以上の出荷を目指す。
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