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日興コーディアルグループの有価証券報告書の虚偽記載（利益水増し）について、
社外の有識者による特別調査委員会（日野正晴委員長）が１月末にまとめる調査報告書で、
金子昌資前会長と有村純一前社長ら前経営陣の監督責任を追及し、
内部統制に問題があったと指摘する見通しであることが２６日、わかった。
桑島正治社長は「前経営陣が利益の計上を意図したかを含めて事実解明を徹底的に行う」と
調査を依頼しており、前経営陣の関与が焦点だったが、調査委は「利益計上の意図はなかった」と
最終判断する模様だ。
特別調査委は社内から独立した組織として弁護士らをメンバーに昨年１２月末に発足。
子会社の複数の担当社員が虚偽記載を行った原因の究明や当時の内部統制が
どうだったか－－などについて、当時の幹部社員から事情を聴くなどして調査を進めてきた。
デリバティブ（金融派生商品）を活用した特殊な債券の発行と特定目的会社（ＳＰＣ）を
組み合わせた資金調達で、０５年３月期に経常利益を約１８９億円多く見せかけていた
会計処理について、特別調査委は「組織的なチェックができていなかった」などと判断。
前経営陣の監督不足が不正を招く一因になったとして、内部統制の強化を求める方針だ。
特別調査委は月内ぎりぎりまで調査を行い、報告書をまとめしだい公表する。
東京証券取引所は有価証券報告書の虚偽記載を行った日興コーディアルグループの株を
上場廃止の可能性がある「監理ポスト」に移し、審査を進めている。
東証は、特別調査委の報告書を有力な判断材料の一つに位置づけている。【川口雅浩】
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