07/01/21 23:50:10
薄型テレビの世界的な需要拡大を背景に、兵庫県内の関連企業が活気づいている。
プラズマテレビ首位の松下電器産業が、尼崎市臨海部で3番目となるプラズマパネル
工場の建設を決めたのをはじめ、液晶やプラズマ関連メーカーが相次いで設備を増強。
｢松下効果｣で尼崎市の製造品出荷額が倍増するとの予測もあり、県内の産業構造を
大きく変えそうな勢いだ。(白倉麻子、村上早百合)
■松下・旭ガラス・地元メーカーも参戦 ｢総力あげ｣設備を増強
｢薄型テレビでは絶対に負けられない。総力をあげる｣。今月10日、尼崎市臨海部で
世界最大のプラズマパネルの新工場建設を表明した席上、松下の大坪文雄社長は
こう強調した。
最初の工場が稼働したのは2005年9月。隣接地で建設中の第2工場も今年7月に稼働する。
今回の第3工場をめぐっては自治体の誘致合戦が過熱し、兵庫県は優遇策に加え、近隣の
土地利用を見直す方針を打ち出し誘致に成功した。
3工場がフル生産する09年以降、年産能力は約2000万台(42型換算)に達する。尼崎は
プラズマの世界需要の6割を生産する｢世界の工場｣となる。
松下以外にも薄型テレビ関連企業の活況ぶりが目立つ。
旭硝子(東京)は尼崎市と高砂市の両工場で、薄型テレビ用ガラス基板の製造を強化。
これまで行っていた韓国への供給を止め、今年中にもすべて国内向けに切り替える。
｢作れば作るほど売れる｣と大江正人・関西工場長は言う。
地元メーカーのフジプレアム(姫路市)も気をはく。04年に播磨科学公園都市にプラズマ
パネル用の光学フィルターの専用工場を建てたが、さらにラインを増設した。
光学電子材料メーカーのコニカミノルタオプト(東京)は今秋、神戸市西区に5番目の
液晶パネルの偏光板保護フィルムの専用工場を稼働させる。同フィルム関連素材を作る
ダイセル化学工業(大阪)も、網干工場の増設を検討中という。
県によると、県内の大型投資案件(50億円以上)は7件で、総額約6200億円に上る。
そのうち松下を含む薄型テレビ関連が件数の7割、金額の9割強と圧倒的だ。
薄型関連は直接投資規模が大きいだけでなく、波及効果も大きい。05年の尼崎市の製造品
出荷額は約1兆3000億円で、県全体の約1割。県の推計では、松下の3つの工場がフル稼働
すれば同市の製造品出荷額はほぼ倍増するという。“松下村”の出現で阪神工業地帯が
さらに活気づくのは確実だ。
県は｢鉄鋼などの重厚長大型から、先端型のデジタル家電へ県内産業の構造転換が進む｣
(企業立地課)と期待する。
>>2に続く
▽News Source Kobe Shimbun Web news 神戸新聞 2007年01月21日
URLﾘﾝｸ(www.kobe-np.co.jp)
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▽尼崎市臨海部に広がる松下電器産業のプラズマパネル工場。
3番目の工場が隣接地にできる(ヘリから撮影・中西大二)
URLﾘﾝｸ(www.kobe-np.co.jp)
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