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原文『ヒドリ』 「誤記説誤り」
花巻市内の宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員の八重樫新治さん(67)が、賢治の詩
「雨ニモマケズ」の原文にある「ヒドリ」を「ヒデリ」に直したのは誤りとする論拠を本にまとめ、
23日の学会の研究会で発表した。筆跡や文字の大きさ、配置などを分析し、賢治が推敲を
重ねていたことを明らかにし、書き誤ったとは考えられないと結論づけた。
八重樫さんは、この内容を、23日の研究会で、「詩『雨ニモマケズ』を手帳から読む~テキストクリティークの視点」と題し発表した。
研究会には、「ヒドリ」は「誤記」と断定した「新校本宮沢賢治全集」で、その編纂委員を務めた学会顧問の入沢康夫氏も参加した。
入沢氏は詩のリズムや、賢治の書き誤る癖などからヒドリ説を退けている。質疑の中で入沢氏は
「『ヒドリ』は賢治の間違いだったと考えざるを得ない。他の作品の分析などから総合的に判定した」と語り、
「ヒデリ」に直したのは正しいとの立場を強調した。
八重樫さんは「今後は『ヒドリ』が何を意味しているのかの研究を進めたい」と話している。
◇「ヒデリ」「ヒドリ」論争 「雨ニモマケズ」の詩は、賢治が亡くなる約2年前の1931年11月、病床で手帳に鉛筆書きされた。
詩の一節「ヒデリノトキハ ナミダヲナガシ」の「ヒデリ」は、原文が「ヒドリ」だが、「ヒデリ」として定着した。
しかし89年、賢治の教え子で、財団法人宮沢賢治記念会理事長だった照井謹二郎氏がヒドリ説を主張して論争が起き、
昨年、賢治学会の会報を通じ、入沢氏と八重樫氏との間で論争が再燃した。
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