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★予算財務原案*借金漬けは変わらない(12月21日)
歳出・歳入一体改革の初年度となる予算にしては、なんとも物足りない。
二○○七年度予算の財務省原案は、一般会計の総額が二年ぶりに増加し、八十兆円台を回復した。
安倍晋三首相にとっては初めての予算編成で、成長戦略と財政再建をいかに両立させるかが
注目されたが、いずれも中途半端に終わってしまった。
焦点となっていた新規国債発行額は二十五兆四千億円で、本年度当初予算比で四兆五千億円減少した。
首相が指示した「過去最大の減額」という目標は達成したが、税収の大幅な増加を考えれば、
それほど驚くような数字ではない。
むしろ税収が七兆五千億円以上も増えているのに、この程度しか減額できなかったのは、
財政健全化に向けた努力が不足していたといえないか。
戦後最長といわれる景気拡大で財政規律に緩みが生じていたとすれば、今後の政策運営に
大きな不安が残る。
新規発行額は減ったとはいえ、国債残高は来年度末で五百四十七兆円と過去最高を更新する見通しだ。
国の財政は悪化を続けており、借金漬けの状況は変わらない。
税収頼みの財政再建では、いずれ限界がくる。その意味でも、財務省原案で財政健全化への
道筋を示せなかったのは残念だ。
歳出をみると、政策的経費である一般歳出は三年ぶりに増加した。
公共事業関係費、政府開発援助などは削減される一方で、首相が掲げる成長力強化や
再チャレンジ支援に関連する科学技術振興費、中小企業対策費などは増額された。
財務省幹部は「骨太の方針で示された目標以上に削減できたものもある」と強調するが、
歳出削減をどこまで徹底できたのかは疑問だ。
各省庁は予算獲得のために首相の公約に便乗して要求額を増やしてきた経緯があり、
これを認めてしまったことで、新たなばらまきに終わってしまう懸念もある。 (続く)
北海道新聞 URLリンク(www.hokkaido-np.co.jp)
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