06/12/19 00:21:34 +pylf0SY0
ある日、海辺にドライブに出かけた俺は、砂浜で厳重に封をされた壺を拾った。
「絶対に開けるな」「開封厳禁」と書かれた紙を引っぺがし、謎の
マークが書いてある紙も破って壺の栓を取った。
中から煙と共に現れたのは一匹の悪魔。
「300年封印されたままの俺を、良くぞ救い出してくれた。一つだけ、
お前の望みをかなえてやる。」
悪魔と過大な取引をするとろくなことが無い、と警戒した俺は
「じゃあ、俺の車を世界で一番速くしてくれ。」とお願いした。
「よかろう!お前の望みはかなえられた!さらばだ。」
悪魔が去ったあと、ちょっぴりワクワクしながら車に戻ったが
何も変わった様子は無い。エンジンをかけて走り出しても、
まったく以前のままだ。
「あの悪魔め、俺をだましやがった!」と腹を立てながら街に
戻る道で、俺はあることに気が付いた。
あの悪魔は、確かに俺の望みを叶えていたのだ。