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・マイノリティーの人権を守る法制度確立を求める集会が大阪市内で開かれた。
「人権委員会」の新設などを盛り込み02年に国会提出された人権擁護法案は、メディア規制
条項への批判などから廃案になり、今も成立のめどが立っていない。
□在日外国人
「外国籍で小中学校に通っていない子どもが全国で2~3割いながら放置されている」と報告した
のは、NPO法人コリアNGOセンターの金光敏事務局長。学校に居場所を見つけられなかったり、
家計を助けるため中学に行かず段ボール工場で働くといった「退学者」の教育や家庭支援は、
喫緊の課題という。「(南米や東南アジアからの)新渡日(ニューカマー)の子が多い地域で不就学は
珍しくない」と金さん。雇用や社会保障が不安定な在日外国人家庭の子どもをはじめ、地域に定着
した在日外国人の人権を守る法整備を急ぐべきと主張した。
□障害者
国連が障害者を対象にした初の国際条約となる「障害者の権利条約」を採択(12月13日)し、
千葉県が障害者差別をなくすための条例を全国で初めて制定した。障害者自立生活センター
「スクラム」の姜博久代表は、こうした動きを歓迎しながらも、「国内での(障害者への差別をなくす)
取り組みにつなげ、法整備していくことが大切」と話す。千葉県の条例は何が差別にあたるかを定義
したが、国内で何が差別かの判断にはばらつきがある。姜さんは障害者が世の中に生まれること
自体が左右される出生前診断を含め、どこまでが差別で、どこまでが配慮すべきことなのかに
ついて、問題提起していくという。
□部落差別
「部落地名総鑑」の電子データ版の存在が9月、部落解放同盟大阪府連合会によって明らかに
された。赤井隆史・同府連書記長代行は「地名総鑑を入手しただけでは人権侵害行為にならない」
「採用などにあたって地名総鑑との照合や身元調査をし、その結果、『問題なし』とした場合、
差別事件にならない」といった現状を問題視する。そして、電子データ版のネット上の掲載は
「部落差別を『こっそり』から『誰もが』するものに変えかねない」と問題の深刻さを訴えた。(>>2-10につづく)
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