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★ニートって何ですか:心に重荷を負った若者たち/香川
・長年にわたり心の問題に取り組んできた元香川大教授の小柳晴生さん(56)に、
ニートや引きこもりとは私たちにとってどんな存在なのか、どう援助していけばよいのか
聞いてみた。
◆過剰な与え過ぎ◆
ニートという言葉が生まれた英国では、何らかの形で教育や職業訓練の機会が得られ
なかった人たちが対象だった。欠乏から来たと言える。対して、日本は中学まで義務教育で
裕福な家庭も多い。「過剰な」与え過ぎ、しつけ過ぎなどの重荷が原因のケースが多い。
◆今の社会の価値を変える存在◆
意識している、いないにかかわらず、ニートは今の社会に積極的についていく気がして
いない。それは、今の価値に不適応という見方が出来る一方、今と違う次の価値を作る
可能性があるという見方も出来る。
今の社会は、スピードと量的成長に価値を置いている。早く走って成功した親が、子どもに
もっと早く走らせようとするが、子どもはついていけなくなっている。ニートの存在は、
個人が立ち止まるというだけでなく、人類がスピードを下げるかどうかの分岐点、過剰に
働かない社会の入り口を教えてくれているのかもしれない。
◆生きるための哲学作り◆
ニートは、引きこもって、自分がどう生きていくべきか考える作業をしている。それは、
いわば生きるための哲学作り。哲学がなければ、はんらんする金や物、情報の中で
フラフラになってしまう。
自分と向き合うのは苦痛を伴う作業。与えすぎた重荷のために本人ですら、自分の
内側の声が聞こえにくくなっている。池の底を見るように、さざなみがなくなるまで長い間
静かに見守ることが必要。
親は子どものために仕事をさせようと画策するが、自分の欲求を満たすためにコントロール
してしまっている側面がある。本人が話したいと思った時にゆっくりと聞いてあげることが
本当の援助ではないだろうか。(談)
(一部略)
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