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2006年12月08日16時27分
横浜市立大学(横浜市金沢区)で、05年春に誕生した国際総合科学部の2年生の半数以上が留年の
危機にひんしている。同学部の学生の英語力を就職時の売りにしたい大学が、英語力検定として国際的に
使われているTOEFLで500点以上取ることを3年進級の必修単位にしたが、それが大きな壁として
立ちはだかってしまった。
「1年のときは余裕だと思っていたが、後がなくなりいまは必死。すでに進級をあきらめた友人もいる」。
500点に達していない2年生の男子学生(19)は、大学の図書館やLL教室で連日英語漬けだ。
「TOEIC600点以上」「英検準1級」でも進級を認めているが、1期生の2年生約740人のうち、到達した
学生はまだ357人。
商、国際文化、理の3学部を統合し、国際総合科学部を新設した大学は「国際社会で通用する人材の
育成」を掲げている。「TOEFL500点」は英語教育の充実度を示す象徴として、学外にPRもしてきた。
予想外の未達成者の数に、大学も頭を悩ませている。このままだと留年者が出るのは避けられないし、
点数を緩めれば学部の評判が落ち、志願者減につながりかねない。このため、この夏には2週間で
67・5時間もの補習を実施した。
藤野次雄・国際総合科学部長は「TOEFL500点は専門知識を大学で学ぶうえで出発点でしかなく、
基準は緩められない。勉強方法での支援しかできない」と話す。大学が今年度中に実施するTOEFLの
検定は、今月16日と2月の2回のみだ。
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〈キーワード:TOEFLとTOEIC〉 TOEFLは64年に始まり、世界で毎年約80万人が受験する。
入学判定などに使う大学は5千以上に上る。インターネット版もあるが、横浜市立大学が使っている
団体向けのペーパーテスト、TOEFL―ITPは最高点が677点。79年から始まったTOEICは英語の
コミュニケーション能力を評価するテストで、最高点は990点。世界で年間約450万人、国内でも
約150万人が受験し、約2600の企業や学校が採用条件や単位認定などに使っている。
ソース:asahi.com
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