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徳島市の断がいに6日間身動きできずにいた犬が消防に救助された。少々複雑な
思いでこの「がけっぷち犬」救出劇をながめた。
たとえ野良犬でも、窮地にあれば救ってやりたいという善意に異議を唱える訳では
ない。しかし、「助けてやって」の大合唱に素直にうなずけないのだ。
さまざまな悩みに抗しきれず自ら命を絶つ人は年間3万人を超える。誰かに
みとられることさえなく、孤独死する老人がいる。親やその同居者に虐待を受けて
幼い命を失う子供たちが後を絶たない。いじめが原因の子供の自殺も相次いでいる。
そんな人たちに、世間が野良犬にかけるほどの思いやりを注いでくれたら……。
こう書くと、きっと「私たちは、犬だけでなく、そんな人たちにも心痛めている」と反発
する人もいるだろう。もちろん、そうだろうと思う。だが、社会としてどうなのか。
それでも「人より野良犬が大事なのか」と思ってしまうのだ。その思いは、障害児の
父としての「ひがみ」だけでは断じてない。
「がけっぷち犬」を引き取りたいという申し出が相次いでいるそうだ。一方で、殺処分
される野良犬は数知れず。野良犬界も「勝ち組」「負け組」ができた?【武内靖広】
(抜粋)
〔北九州版〕
毎日新聞 2006年12月4日
ペン&ぺん:がけっぷち犬 /福岡:MSN毎日インタラクティブ
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)