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★イジメで自殺するくらいなら
・イジメ自殺が社会問題となっている。新聞でもテレビでも識者と称する恥知らずたちが、
おためごかしの助言を垂れ流して小銭を稼いでいる。イジメに苦しむ少年少女よ、あんな
ものが何の役にも立たないことは、君たち自身が一番良く知っている。唯一最良のイジメ
対処法は報復に決まっているではないか。
実はイジメ自殺は何年かごとに社会問題となり、そのたびに真実の声が良識という名の
愚論によって圧殺されてきたのだ。十一年前にもイジメ自殺が相次ぎ「少年ジャンプ」が
悲痛な叫びを特集連載した。それをまとめた『いじめレポート』(集英社)にこんな声がある。
「徹底的に体を鍛えた。復讐(ふくしゅう)のために…。やられる前にやれ!」(A男)。A君は
拳法、柔道で「歩く凶器」となり、イジメを粉砕した。睡眠薬自殺未遂のC子さんは、死を思う
気持ちよりも「憎しみの方が強くなった」「私もガンガン殴り返す」「女でもやるときはやるんだ!」。
別の女児もこう言う。「どうしても死ぬっていうんなら、いじめた奴に復讐してからにしなよ」
学校では報復・復讐は道徳的な悪だと教える。しかし、それは嘘だ。人間が本来的に持って
いる復讐権を近代国家が独占したに過ぎない。大学で法制史を学べばすぐわかる。復讐は
道徳的には正しいのだ。現に、ロシヤに抑圧され続けたチェチェン人は果敢に復讐をして
いるではないか。
被害者が自ら死を選ぶなんてバカなことがあるか。死ぬべきは加害者の方だ。いじめられて
いる諸君、自殺するぐらいなら復讐せよ。死刑にはならないぞ。少年法が君たちを守ってくれるから。
(評論家・呉智英)
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