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・厚労省が次期通常国会で法制化を目指す、労働時間の規制を受けない働き方(日本版
ホワイトカラー・エグゼンプション)の素案が23日明らかになった。対象を一定以上の
年収、業務、権限・責任をもつホワイトカラーに限定したうえで、制度導入が長時間労働を
助長しないよう、週2日以上の休日確保や健康対策の実施などを条件にする。
企画・立案などに携わる事務職が対象となる労働制度には、勤務実態にかかわらず一定
時間働いたとみなす「みなし労働時間制」があるが、労働基準法が定める1日8時間・週40
時間の労働時間規制をはずし、賃金の算出根拠から時間の概念をなくす制度は初めて。
素案は、労働時間にとらわれない働き方を「自由度の高い働き方」とし、適用対象を
(1)労働時間では成果を適切に評価できない業務(2)権限と責任を相当程度伴う地位
(3)仕事の進め方や時間配分に関して上司から指示されない(4)年収が相当程度高い
-の4要件を満たす労働者と規定している。
さらに、過労防止のため「休日の確保」と「健康・福祉確保措置の実施」を明記。労基法による
法定休日が週1日なのに対して、この制度の対象者は「1年間を通じて週休2日分の日数
(104日)以上の休日を確保できるようにする」と盛り込んだ。
労働安全衛生法が残業月100時間以上の労働者に義務付けている「本人の申し出による
医師の面接指導の義務」も、同80時間程度で義務付ける。
厚労省は、こうした方針を盛り込んだ最終報告書案を12月上旬に開く労働政策審議会
(厚労相の諮問機関)の労働条件分科会に提示。労使の意見を踏まえ、次期通常国会に
労基法などの関連法改正案を提出する方針だ。ただ、労組側は「残業代を払わなくてもいい
制度」(連合)などと反対、既存の裁量労働制の適用拡大などで対応すべきとしている。
一方、経済界は対象者の決め方について「基本は労使自治にすべきだ」と主張して、法律による
要件の厳格化を警戒。年収水準の適用要件についても「400万円以上」などと訴え、
対象範囲を広くすることを求めている。(一部略)
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